2020年11月4日、A.L.I. Technologies(以下 A.L.I.)は、NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(以下 PWJ)と、災害支援・医療支援プロジェクト「ARROWS」(※1)との連携も含むアライアンスを結び、大規模災害時におけるUAVを活用した医療・レスキュー支援や物資などの輸送サービスなどの検討を開始することを発表した。

ARROWS活動の様子

 A.L.I.は、現在までに様々なシチュエーションにおける PoC(コンセプト実証)により社会的意義と実際に求められる機材・システムの相互関係の最適化を行っており、特に、大規模災害時や医療過疎地での医療課題解決などにおけるUAVの活用領域は極めて高いと考えている。

 PWJとのアライアンス、および災害支援・医療支援プロジェクト「ARROWS」との連携により、大規模災害時の医療、物資配布課題や医療過疎地における課題解決のため、A.L.I.のUAS(ドローンシステム)を活用したソリューションの運用に向けプロジェクトに着手する。

 本プロジェクトでは、A.L.I.が開発したUAV運行管理システム「C.O.S.M.O.S」(コスモス、※2)の活用を主な内容としており、ドローンによるソリューションをより安全確実に運行することが可能となる。今年度においては、三次元地図と飛行経路の実装や運用方法の検討、試験を順次進める予定である。また、PWJは海外でも幅広く活動しており、日本だけでなく海外へのサービスも視野に入れて取り組んでいくという。

・UAVの位置情報・飛行軌跡の可視化
・経路の自動生成・登録・管制機能
・UAVの飛行時間・安全管理責任者の情報
・三次元地図・天気/災害情報のリアルタイム可視化(最終調整中)

 A.L.I.は今後の社会実装に向け、UAVによる輸送機能の検証に加え医療領域との連携も目指し、様々な社会課題を可能な限りなくせるよう、ARROWSプロジェクトと協力して取り組んでいく、としている。


※1 ARROWSプロジェクト概要
名称:空飛ぶ捜索医療団 「ARROWS」
運営団体:特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン、特定非営利活動法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパン(A-PAD ジャパン)、公益社団法人Civic Force
URL:https://arrows.red/

※2 C.O.S.M.O.S
 UAVの群制御、航空管制を可能にするトラフィック管理プラットフォーム。UAVの自動運用の原則となる、機体の健全性、運用の確実性、周辺と運用者の安全性をより確実に計画・監視・管理することを可能にする技術。
参考 A.L.I.リリース:ソサエティ5.0におけるUAV(ドローン)の自律・自動運用を実現する、空のトラフィック管理プラットフォーム「C.O.S.M.O.S」を開発完了(2019/10/23)