2020年10月29日、日本調剤は、愛知県の「無人飛行ロボット社会実装推進事業」の一環として名鉄グループドローン共同事業体が実施する、知多厚生病院が取り組むオンライン診療・オンライン服薬指導と連動した、ドローンを利用した「離島への医薬品輸送」に関する飛行実験に参画することを発表した。

飛行実験に使用するドローン(画像提供 プロドローン)

 愛知県では、内閣府の未来技術社会実装事業である「『産業首都あいち』が生み出す近未来技術集積・社会実装プロジェクト」の一つとして、2019年度から「無人飛行ロボット社会実装推進事業」を行っている。

 日本調剤では、患者に良質な医療サービスを提供するため、2019年に知多厚生病院と連携し、離島における遠隔服薬指導の実証実験を重ね、非対面方式による一気通貫のオンライン診療・オンライン服薬指導の体制を構築してきた。

 本飛行実験では、知多厚生病院が篠島(南知多町)で取り組んでいるオンライン診療・オンライン服薬指導事業の課題の一つである患者への医薬品配送に対して、ドローンを活用した際の医薬品輸送における温度管理等の安全性、配送スピード、運用コストなどの検証を目的に、離島におけるオンライン診療・オンライン服薬指導から医薬品配送までを一気通貫して非対面式で行う流れを実証する。

実証実験概要

日時 :2020年11月11日(水)、12日(木)午前9時30分〜午後2時30分/予備日 2020年11月13日(金)

実証地域 :愛知県知多郡美浜町、南知多町

飛行ルート :美浜町河和港〜南知多町篠島北部(ゴルフ場跡地)全長約14km

実験内容
1. 美浜町の港から篠島までの約14kmの洋上を飛行ルートに設定し、LTE通信を使用した飛行レベル3(無人地域での補助者無し目視外飛行)で医薬品を輸送

飛行ルート(地理院タイルに飛行ルートを追記して掲載)

2. ヘリコプターとの運航管理システムを連携し、互いの位置情報を監視できるシステムにより飛行ルートの空域管理を検証

運航管理システムの連接イメージ(画像提供 名古屋鉄道)

3. 医師、薬局薬剤師のよるオンライン診療・オンライン服薬指導を想定したデモンストレーション、医薬品配送後の着荷確認を通じた非対面による一連の流れの実証

運用モデルイメージ(画像提供 名古屋鉄道)

事業実施体制

・事業主体 :愛知県
・実施事業者 :名鉄グループドローン共同事業体(代表者:名古屋鉄道、構成員:中日本航空)
・協力事業者
 日本調剤(オンライン服薬指導)
 JA愛知厚生連 知多厚生病院(オンライン診療)
 プロドローン(機体管理)
 KDDI(通信監理)
・協力自治体 :美浜町、南知多町