2020年9月28日、ブルーイノベーションと京セラは、ブルーイノベーションが開発した、複数のドローンやロボットを制御・管理するシステムプラットフォームBEP(Blue Earth Platform)と、京セラの無線通信端末技術を組み合わせ、ドローン分野での新たなソリューションを共同開発したことを発表した。

「 5Gコネクティングデバイス」を利用したドローンの新規ソリューション

 ドローンやドローンポートに設置したカメラや各種センサーの情報を、京セラが開発する5Gコネクティングデバイスを活用し、ブルーイノベーションのBEPへ伝送することで、さまざまなソリューションを実現する。

 5Gコネクティングデバイスは、ドローンやロボットに搭載可能な小型の通信端末で、5G通信により「高速大容量」「多接続」で、センサーの情報をサーバーへ伝送することが可能である。BEPは「複数台の飛行・群制御」「非GPS環境下での自己位置推定技術」「物流用ドローンポートの運行管理」「AI解析連携」などに強みを持ち、センサーからの大容量の情報を活用して、高精度かつ安全なドローンの飛行や効率的な業務フローを実現する。

 秋から、プラント点検および物流の各ソリューションで実証実験を実施する予定。その他の用途においても、順次開発予定であるという。

※4G、5Gなどの携帯電波の上空利用に関しては、現在、法改正などが検討されているが、現時点では、総務省が定める実用化試験局の申請が必要になる。
参考:無人航空機における携帯電話等の利用の試験的導入(総務省 電波利用ホームページ)

1. プラント点検におけるソリューション
 プラント点検においては、ドローンで撮影した映像を安全に管理したい、その場で点検結果を確認したいというニーズがある。本ソリューションは、ドローンで撮影した映像をリアルタイムでサーバーへ伝送し安全に格納しつつ、AIなどで解析した結果を現場の点検員へ伝送することを実現する。

プラント点検(自動化)のイメージ

2. 物流ドローンにおけるソリューション
 物流においては、ドローンの離発着エリアであるドローンポート周辺の安全性の確保や、ドローンの飛行状態の監視が求められる。本ソリューションでは、ドローンポート周囲を監視しているカメラの映像をリアルタイムで航空管制室へ伝送したり、AIで周囲の安全性を解析したりすることで、ドローンの離着陸の安全性を確保することができる。

ポート安全確認(自動化)

開発における各社の役割

ブルーイノベーション
・ドローンソリューション全体の企画、開発、
・Blue Earth Platformを利用したサーバーシステムの開発

京セラ
・4G網、5G網への接続が可能となるコネクティングデバイスの開発

 なお、本ソリューションは、9月29、30日に幕張メッセにて開催される「Japan Drone2020」のブルーイノベーションブースにて展示される予定である。