2020年7月28日、Drone Future Aviation(以下DFA)は、EC化の進展と労働力不足を背景に自動運転技術の導入が期待されるラストワンマイルの配送を行う陸上配送ロボット「Yape」の商用プログラムのパートナー企業を5社限定で募集することを発表した。

商用プログラムについて

 DFAは今後、配送ロボット「Yape」を活用したサービスを宅配業社用、飲食店舗用、商業施設用と幅広く展開していく。商用プログラムとは、宅配、ビル内搬送、商業施設内搬送、店舗内配膳などの環境下で実運用への導入を下記の流れで実施していくプログラムである。

1:導入検討
2:トライアル・実証実験
3:本格導入

 DFAは、導入を検討している企業を対象にパートナー企業を5社限定で募集する。導入検討においては、導入時の運用想定検証も実施。初期設定費用、月額リース費用が発生する。Webミーティングなどによる相談も可能。

Yapeについて

 「Yape」は、イタリアのハイテクメーカーe-noviaの子会社Yapeによって開発された2輪の自動配送ロボット。自動走行部門と車両操縦部門で博士号を取得した研究者たちで構成されたチームによって開発され、イタリアでは既に自動走行による配送実験を成功させている。2019年、ドイツデザインアワード2019を受賞。

 イタリアの複雑で勾配の激しい道で実験を繰り返し、安定した走行を可能にしており、屋外の凹凸のある道や室内のカーペットの上でもスムーズに走行できる。また、エレベーターと連動して屋内のフロア間の移動をすることも可能である。

YAPE PV 2020

日本郵便との実証実験

 DFAは日本国内でのYape独占取り扱い権利を保有しており、これまでに様々な実証実験を行ってきた。2018年には慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスでデモ走行を行い、翌2019年には日本郵便の本社大手町プレイスウエストタワーでYapeを用いて配送試行を実施した。
 DFAでは、本年度(2020年)に実運用として導入することを目標としており、自社での物流サービスを開始する、としている。

日本郵便との実験の様子