スカイマティクスは、2020年7月1日より、ドローン計測サービス「くみき」において、異なる時期に撮影されたドローン画像の比較に便利な「位置合わせ」機能付プランの提供を開始したことを同日発表した。

 ドローンで撮影された画像の位置精度は、衛星測位システムの位置精度に依存するため、同じ場所を撮影しても撮影画像ごとに位置の誤差が生じてしまい、異なる時期に撮影された画像の比較を正確に行うことは困難である。この解決策として、対空標識(GCP)と呼ばれる基準点を設置し、この基準点に基づき画像同士の位置を合わせる作業が一般的に活用されているが、GCPの設置や補正作業に労力と費用が発生するという課題があった。

 今回導入した新機能「位置合わせ」により、撮影現場にGCPを設置しなくとも、利用者が「くみき」上で、異なる時期に撮影された画像より生成されたオルソ画像・点群データ・DSMデータを自動的に位置補正し、変化の確認や差分の計算をより簡単で正確に行うことが可能となった。これにより、ドローンを始めたばかりでも、専門知識不要で画像の比較を正確に行えるようになる。また、同時にリリースした断面比較機能を利用することで、断面の比較も簡単・正確に実施できる。

 例えば、土木現場での進捗管理において盛土の体積を測りたい時は、作業前後にドローンで撮影を行い「くみき」上で自動処理するだけで、2つの点群データが自動的に「位置合わせ」され、盛土の体積を算出すると共に、断面比較等により画面上で変化をわかりやすく確認することができる。災害時には、災害前後の画像の位置合わせを自動的に行い、被災状況を正確に把握することが可能である。

 同社は、ドローンの機動力を生かし、多数の時期に撮影された画像をさらに有効活用するための機能「くみき位置合わせ」により、ドローンの利活用促進に貢献していく、としている。

位置合わせの効果

点群データを重ね合わせた図

従来

位置合わせ無しの場合:撮影時のGPSの誤差により標高が大きくズレている。

新機能

位置合わせ機能利用の場合:標高のズレが解消される。

断面計測結果

従来

新機能

位置合わせ機能付プラン概要

▼「くみき」製品サイト
https://smx-kumiki.com/