2020年6月19日、テラドローンは、新たに現地法人「テラドローンマレーシア」を設立したことを発表した。

 テラドローンマレーシアは、ドローンを活用した石油ガス関連設備の点検をはじめ、送電線点検、地形測量、携帯基地局点検など様々な分野におけるソリューションを提供し、東南アジア地域における需要の高いインフラ・都市開発も行っていく。

 活動拠点はクアラルンプールのスタートアップ・インキュベーション施設である「テクノロジー・パーク・マレーシア」に置き、インドネシア支社の経営も行う東南アジア事業統括である羽渕毅氏に加え、CEOにはイズワン・ザイナル氏、事業開発マネージャーにはファーダス・イスマル氏を据えて、経営を本格的に始動する。

 本拠点の設立は、既存のドローンサービスプロバイダーと競合するのではなく、世界20カ国以上に展開するテラドローングループが持つソリューションのノウハウや技術をマレーシアに持ち込むことにより、同国のドローン産業革命に拍車をかけることが目的だという。

 テラドローンマレーシアの常務取締役兼CEOであるイズワン・ザイナル氏は「我々は、『競合』ではなく『協業』していきたいと考えている。テクノロジー・パーク・マレーシア、マレーシア・デジタル・エコノミー・コーポレーション、マレーシア民間航空局などの同国の政府関連企業、さらには、競合他社から今後顧客や協業先となる可能性のある企業まで、あらゆる企業との協業を視野に入れている。マレーシアの人々の利益のために活動できることを大変嬉しく思っている」と述べている。

 テラドローングループは、軍事用ドローン、ドローン搭載型レーザ(Terra Lidar)、UT非破壊検査用ドローン、地下鉱山マッピング用ドローンなどのハード開発・販売も行っている。テラドローンマレーシアは、多岐に渡るドローンソリューションの提供のほか、これらのドローンの直販・購入・リース事業も行う、としている。