2020年4月20日、住友商事は、米州住友商事会社(以下総称して、住友商事グループ)を通じて、無人機管制システムを開発するOneSky Systems, Inc(本社:米国ペンシルヴァニア州、以下OneSky)に出資したことを発表した。

 エアモビリティは、都市部における移動時間の短縮、離島や山間部における移動の利便性向上、緊急搬送や物資輸送の迅速化などの効果が期待されている次世代の移動手段である。エアモビリティ社会が実現した際には、数多くの無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle、以下UAV)が飛び交うことが想定されており、UAVの運航管理を行うシステムが必要となる。

 OneSkyは、米国の衛星・航空機用シミュレーションソフトウェア大手開発企業Analytical Graphics Inc.(以下AGI)の関連会社であり、UAVの安全航路設定や衝突防止に必要な無人機管制システムの開発・販売を行っている。無人機管制システムは、航空管制システムよりも高度な技術力が求められる。OneSkyは、AGIが保有する高精度軌道シミュレーション技術の独占的な利用が可能であり、UAVの運行管理を行う事業に不可欠な基盤となるシステムを構築する。

 住友商事は、2020年1月に米国大手ヘリメーカーのBell Helicopter Textron(以下Bell)、日本航空と、エアモビリティ分野における業務提携を締結した。住友商事は、日本を含むアジアを中心に、Bellが開発するエアモビリティを活用したサービス提供の検討を開始しており、2020年代半ばの実用化を目指すとしている。

OneSky 会社概要

会社名 :OneSky Systems, Inc.
所在地 :米国ペンシルヴァニア州
従業員数 :15人
事業概要 :無人機管制システム・サービスの提供

住友商事のマテリアリティ(重要課題)

 住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていく。同事業は、特に「地域と産業の発展への貢献」、「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」および「多様なアクセスの構築」に資する事業である。