2020年1月9日、ブルーイノベーションは、インドアフライトプラットフォーム「BI AMY2」を発売することを発表した。

 同社は、様々な屋内のソリューションに対して、最小限のカスタマイズで素早くソリューション開発可能なインドアフライトプラットフォーム「BI AMY」を開発し、昨年6月より倉庫内の在庫管理や屋内設備の点検など、倉庫内・工場内の課題解決ソリューションを提供してきた。

 しかし、従来の「BI AMY」は、カメラでマーカーを検知し自己位置推定する方法を採用しており、マーカーを施設に複数設置し、事前に地図情報を作成する必要があった。施設によってはマーカーを自由に設置することができないケースもあり、また、障害物を回避する機能も搭載されていなかった。以上の課題を解決するため、今回、マルチセンサーポジショニング技術を開発し、マーカーを複数設置せず、かつ事前地図情報が無くても自己位置が推定でき、さらに障害物を自動回避可能なセルフナビゲーションシステムを搭載した「BI AMY2」を開発し、発売する。

 「BI AMY2」は、リアルタイムに地図情報を取得しながら自動飛行が可能であり、マーカーが無くても自己位置精度数cmで安定した屋内自動飛行を実現する。なお、CES2020(1/7〜1/10、米国ラスべガス)にて初公開する。

背景・概要

 近年、ドローンの活躍は目覚ましく、今後は特に、屋内での点検、警備、物流におけるドローン活用に注目が集まっており、作業効率を上げたいと言うニーズは高まっている。屋内ではGPSが入らないため、自動飛行するにはGPS以外のセンサーによる自己位置推定技術が必須である。今回、マルチセンサーポジショニングやセルフナビゲーションにより、従来よりも正確で安定した屋内自動飛行を実現した。

狭い屋内空間でも、正確で安定した飛行を実現

技術特長

1. マルチセンサーポジショニング

 施設にマーカーを設置する必要がなく、施設、運用形態等の用途に応じて、複数のセンサーデバイスの中から、環境に応じて最適なセンサーを接続し総合補完することで、高精度な自己位置推定(精度数cm)を実現する。この技術は、ドローンだけでなくロボットや AGV、UGVへ搭載・適用することも可能である。

2. セルフナビゲーション

 事前に地図情報が無くても、リアルタイムに地図情報を取得しながら自動飛行が可能なため、ルート上に障害物がある場合でも、それを認識して自動的に回避ルートを生成可能。

3. Blue Earth Platform(BEP)

 ドローンだけでなくロボットやAGV、UGVなども含めた制御・管理可能なクラウドシステムを採用。

4. 小型のスマートバッテリー

 小型のスマートバッテリー開発により、安全性を担保し、常にバッテリーの状態を監視することが可能である。

インドアフライトプラットフォーム「BI AMY2」システム構成図

参考 :「BI AMY」PV