ST Engineering Aerospace(本社:シンガポール)は2024年6月5日~7日に幕張メッセで開催された「第9回 Japan Drone 2024」に出展。同社はシンガポールで初の目視外飛行(Beyond Visual Line of Sight:BVLOS)の許可を取得した企業で、ドローンソリューションの「DroNet」を提供している。ブースでは、同社のドローン「DrN-35DH」も展示されていた。
DroNetは、シンガポールで初めて目視外飛行の許可を得たフルパッケージのドローンソリューションだ。担当者は「DrN-35DHのほか複数の機体でほぼ毎日飛行しています。私たちはシンガポール政府や航空当局と緊密に連携・協力しています。現在は中リスクの認証を受けており、短時間であれば人々の頭上を飛行できます。さらに長時間の飛行を目指しており、現在は高リスクの認証を取得する準備を進めています」と説明した。
DroNetは、DrN-35DHなどの機体に加え、無人航空機の運用を計画し実行する制御ハブ「DroHub」、無人航空機の保管やその他の用途に対応する全天候型インフラ「DroPort」、リアルタイムな分析アルゴリズムによってユーザーに地上の情報を伝える「DroConnect」などで構成されている。
各種設備の点検や監視のほか、岸と船の間の配達など物資輸送にも対応する。担当者は「送電線やソーラーパネルの点検、3Dデータ構築、貯水池や水域の点検、セキュリティ監視を行っています。お客様のニーズに応じてドローンを設定・運用できます」と説明した。
ST Engineering Aerospaceは現在シンガポールに加え、タイでビジネスを展開しているが、アジアの他の国・地域やヨーロッパなど海外市場への進出を望んでいる。Japan Drone 2024出展の理由は日本市場でのニーズや協業相手を探るためだ。出展の手応えについて担当者は次のようにコメントした。
「日本市場について多くの情報を得ることができ、来場者の方々にも私たちのサービスやドローン、シンガポールでの活動について知っていただくことができました。多くの方がシンガポールでの目視外飛行許可に興味をお持ちで、どのように許可を得たかを知りたがっていました。日本で認証を得ることは挑戦的ですが、日本の当局と協力し、シンガポールでの実績を示して、同じく日本でも飛行可能であることを証明したいです」
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