2026年10月23日、テムザックは、消防隊員の進入が困難な区域での消火活動を支援する消防ロボット「小型無人走行放水ロボット」(Prototype)を開発したと発表した。
総務省消防庁の公募事業「消防防災科学技術研究推進制度」に採択されたプロジェクトの一環であり、宗像地区消防本部や徳島文理大学ロボット創造工学科長の天野久徳教授の協力のもと開発を進めている。
2024年の能登半島地震に伴う輪島市大規模火災では、津波警報発令下における浸水想定区域内での消防活動が課題となった。同ロボットは、地震や津波発生時の大規模な火災現場などの活動が困難な区域において、消防隊員の安全を確保した消火活動を継続することを目的に開発された。
消防車両が進入しにくい狭い道路にも対応する小型設計で、高い放水圧に耐える重量とサスペンション、一定角度を往復して放水する首振り機能や走破性を備え、これらを遠隔操作できる。
複数のホースを収納したホースボックスを搭載し、ホースを接続したまま走行することで消防隊員の安全確保と消火活動の省力化を図る。ロボット自身が火災の熱で損傷しないよう自衛噴霧機能を備え、長時間の放水台としても活用が可能。隊員は救助や誘導などの活動に専念できる。
同社は実用レベルへのアップデートを進め、2年後の本格稼働を目指す。将来的には身体APIやフィジカルAIを搭載することで、消防隊員の口頭指示による自律的な消火活動や、複数台連携による延焼ラインの維持、消火活動の効率化、災害用ロボットへの応用などに取り組む方針だ。
【スペック】
| サイズ | 全高1.5m、全幅1.0m、全長1.7m |
| 重量 | 460kg(ホースボックス込み) |
| 電源 | Li-Feバッテリー(48V60Ah) |
| 機能 | 上下左右の首振り機能付き放水銃、5台のカメラ、4輪車、ホースボックス、自己水冷式冷却機能 |
| 操作 | 無線によるコントローラーでの遠隔操作 |
| 通信方式 | ローカルWi-Fi |
