2026年9月4日、セキドは鴻治組の協力のもと、広島県内の山間部道路工事現場において、ドローンの遠隔運用時の通信課題改善を目的に「DJI O4 グラウンドステーション」の検証を実施したと発表した。

 ドローンポート「DJI Dock 3」を活用したドローンの遠隔運用では、山間部や遮蔽物のある環境において通信範囲が制限される場合がある。今回の検証では、O4グラウンドステーションを中継器として活用することで、ドローンの飛行および映像伝送について安定した運用が可能であることを確認した。

通信範囲の拡張前後の比較
通信範囲の拡張を確認(青:信号が強い部分)

 建設現場では、現場確認や進捗管理、測量、点検などの省人化・効率化を目指し、ドローンの遠隔・自動運用が進んでいる。一方、ドローンとDockの間に山や建物などの遮蔽物がある場合、電波が遮られて通信が不安定になり、飛行可能な範囲が制限される課題があった。

 今回検証を行った鴻治組の現場では、DJI Dock 3を運用する工区(工区A)と約1km離れた工区(工区B)の間に山の尾根があり、工区B付近で通信が弱くなり通信が一部で途切れていた。

鳥瞰写真に示されたDockと工区Bの位置
Dock(右下)から約1km離れた工区B(左上)
写真:通信の強さを可視化した工区B付近の鳥瞰写真
工区B付近にはオレンジや赤エリア(信号が弱いエリア)があり通信が途切れていた
「ドローンジャーナルコンファレンス&エキスポ 2026 秋」告知バナー

 この検証では、従来通信が途絶していたエリアへの通信範囲拡張と、ドローン遠隔運用時の通信状態の確認を目的に、DJI O4 Enterprise映像伝送システムに対応した通信拡張デバイスO4グラウンドステーションを用いて、DJI Dock 3の通信範囲を広げられるかを確認した。

DJI O4グランドステーション、基本スペック
DJI O4 グランドステーション

 その結果、通信状態を可視化した信号マップでも、従来信号が弱かった工区B付近まで良好な通信エリアが広がっていることを確認し、安定した通信環境を確保することができた。

通信の強さを可視化した工区B付近の鳥瞰写真
工区B付近が青エリア(信号が良好なエリア)になっている

 今回の現場検証により、山間部の工事現場や広範囲にわたる建設現場などにおいて、地形や遮蔽物による通信上の課題を克服し、DJI Dock 3の運用可能エリアを拡大できる見通しを得た。今後、建設・土木現場における施工管理やインフラ点検、災害対応など、産業用ドローンによる遠隔運用を行う現場での活用が期待される。

DJI Dock 3と飛行するドローン
Matrice 4D/4TD対応ドローンポート「DJI Dock 3」
建設DXバナー