2026年5月28日、KDDIスマートドローンは、AIドローン「Skydio X10」を活用したインフラ点検技術が、国土交通省道路局の「点検支援技術性能カタログ(橋梁・トンネル)」と、国土交通省港湾局「港湾の施設の新しい点検技術カタログ」に掲載されたと発表した。今回の追加掲載により、橋梁・トンネル・港湾のインフラ3分野で国土交通省の点検技術カタログに登録されたことになる。

 Skydio X10は、AIによる自律飛行・障害物回避性能、環境耐性、計測精度に優れており、高所や立ち入りが困難な箇所を含むインフラ施設の点検を安全かつ効率的に実施することができる。その技術が評価され、国土交通省のカタログに掲載された。

 国内のインフラ施設は老朽化が進行しており、建設から50年以上が経過する施設が今後急増すると見込まれている。これに伴い、点検現場における技術者不足の解消や、高所などの危険を伴う作業の安全性向上が喫緊の課題となっている。

 国土交通省は、新技術の活用による点検業務の効率化・高度化を推進しており、性能要件を満たすことが確認された点検技術を「点検支援技術性能カタログ(橋梁・トンネル)」「港湾の施設の新しい点検技術カタログ」に取りまとめている。

写真:橋梁の下を飛行するドローン
橋梁点検の様子
写真:トンネル内を飛行するドローン
トンネル点検の様子
写真:港湾周辺を飛行するドローン
港湾点検の様子
写真:Skydio X10
Skydio X10

【登録情報】

点検支援技術性能カタログ

分野橋梁
技術番号BR010050-V0326
技術名自律飛行型UAVを用いた橋梁の3D点検技術
掲載資料点検支援技術性能カタログ
技術確認シート

分野トンネル(新規)
技術番号TN010042-V0026
技術名自律飛行型ドローンを用いたトンネル構造物の点検技術
掲載資料点検支援技術性能カタログ
技術確認シート

港湾の施設の新しい点検技術カタログ

分野港湾(新規)
技術名障害物回避ドローンを用いた港湾施設の点検技術
掲載資料港湾の施設の新しい点検技術カタログ
実証動画:障害物回避ドローンを用いた港湾施設の点検技術

【評価ポイント】

橋梁・桁下、床版下面、橋脚、橋台への近接撮影
・Visual SLAMによる非GPS環境下での自律飛行
・3Dメッシュ・オルソ画像化によるひびわれ幅計測
トンネル・LEDライト灯火による暗所での飛行、点検
・IP55等級でトンネル内のほこり、ちり、水滴に対応
・災害時の状況把握、立坑など危険箇所点検にも活用可能
港湾・外郭、係留、荷さばき施設(ガントリークレーン等)の撮影
・IP55等級で降雨時の飛行が可能
・LEDライト灯火による暗所対応、上空電波(4G LTE・5G)で広範囲の点検が可能

 Skydio X10は、AI映像処理によるリアルタイム空間認識技術を活用し、非GPS環境下でも高精度な自律飛行と障害物回避が可能。暗所・夜間環境下でも安定的に自律飛行を行う4G LTE・5G対応ドローンである。KDDIは2024年にSkydioと資本業務提携を締結し、点検・監視・災害対応分野においてAIドローン活用を推進している。KDDIスマートドローンはSkydioプライマリーパートナーとして、機体販売や認定講習、補償制度、上空電波対応、補助金申請のサポートなどをワンストップで提供し、導入から運用まで総合的に支援している。

【スペック】

寸法(飛行時)78.99cm×65.02cm×14.48cm
重量(バッテリー含む)2.11kg
メインプロセッサーNVIDIA Jetson Orin SoC
防塵防水性能IP55等級
最大飛行時間40分
動作温度-20~45℃

 今後、KDDIスマートドローンは、インフラ維持管理分野における現場実装を通じてSkydio X10を活用したユースケースの創出と現場運用の高度化に取り組んでいく。労働力不足やインフラ老朽化などの社会課題の解決に貢献するとともに、持続可能な社会インフラの維持管理、現場の安全性向上および点検業務の省力化・高度化の実現を目指す方針だ。