2026年4月23日、ビー・アンド・プラスは、ドローン向け500Wワイヤレス充電システムの新モデルとして、12Sバッテリーに対応した製品の販売開始を発表した。着陸するだけで自動的に充電を開始するワイヤレス給電方式を採用し、産業用ドローンの無人運用を実現する。

写真:自動充電器の上に載るドローン

【製品の特徴】

  • ドローンが着陸すると自動充電(500W出力)
  • 位置ずれ10cm対応
  • 12Sバッテリー対応
  • 軽量化構造(1100g)

 軽量設計と位置ずれ10cmの許容性能を備え、電波法(高周波利用設備)申請に対応することで現場導入のハードルを低減させる。

 ドローンの活用が進む中、長時間運用や無人化へのニーズが高まっている。さまざまな分野で活用が広がっており、用途ごとに異なる運用ニーズが存在する。特に、農業・害獣監視、防災・災害監視、インフラ・環境観測、研究・自治体・離島運用の分野で継続的な運用や無人化が求められている。しかし、従来は人手によるバッテリー交換や充電作業が必要で、完全自動運用の障壁となっていた。

農業・害獣監視、防災・災害監視、インフラ・環境観測、研究・自治体・離島運用

製品概要

 ドローンが着陸するだけで充電を開始するワイヤレス給電方式。人手を介さずに充電を完了するため、自動充電による連続運用や屋外環境への対応、安全性の向上などを実現する。

 ドローンには4S、6S、12Sといったバッテリー構成があり、機体サイズや用途に応じて使い分けている。近年は、高出力化・高機能化に伴い12Sバッテリーを採用するドローンが増加している。12Sバッテリー(12セル)は公称電圧44.4V、満充電時には約50.4Vとなる高電圧仕様であり、同じ出力をより低い電流で供給できるため、発熱やエネルギー損失を抑えた効率的な電力供給が可能だ。特に農業や物流用途などの大型ドローンでは、積載重量の増加や長時間運用への対応が求められるため、高電圧の12Sバッテリーが多く採用されている。同製品は12Sバッテリーの充電に対応しており、大型機を含む幅広いドローンに適用する。

写真:自動充電器の上に載るドローン

 重量増加の要因となりやすいワイヤレス充電機器は軽量化が求められている。同製品は約1100gの軽量設計に加えて位置ずれ10cmの許容性能を確保し、一般的なAGV向けワイヤレス充電や軽量特化型ドローン向け製品と比較しても、軽量性と位置ずれ耐性を両立した設計となっている。

写真:ワイヤレス充電機器、ドローンに取り付けた状態

製品仕様

 ビー・アンド・プラスでは、用途に応じたワイヤレス充電モデルを複数展開している。AGV/AMR向けの耐環境モデル、軽量性を追求したドローン向けモデルに加え、今回発売した製品は軽量性と位置ずれ性能のバランスを重視した新たなラインナップであり、ドローンの自動運用に適した仕様となっている。

耐環境型AGV/AMR用600W充電、超軽量型ドローン用500W充電、ワイドエリア対応型ドローン用500W充電

 充電ヘッドと制御アンプを一体化した構造により、距離や位置ずれの範囲内で安定した電力伝送を実現している。また、オプションとしてバッテリー制御用BMSユニットを用意しており、安全性の高い充電制御が可能。BMS搭載時の総重量は約1,300gになる。

 電波法に基づく高周波利用設備の申請に対応しており、実運用の導入を見据えた設計となっている。

 農地でのカモ追い払い用途の実証実験にも使用され、実際のフィールド環境における有効性を確認している。ワイヤレス充電により人手を介さない連続運用が可能となり、省人化への貢献が期待される。

 ビー・アンド・プラスでは、製品単体の提供のほか、ドローンの用途・運用環境に応じたカスタム対応やシステム提案も行っている。

 ビー・アンド・プラスは、ドローンに限らずロボットやモビリティ、FA分野などのワイヤレス給電や周辺システムの試作開発に対応しており、さまざまな用途への展開を進めている。今後、用途ごとのニーズに応じた試作開発を通じて最適なワイヤレス給電システムを提供し、実運用への適用を加速させる方針だ。