テクノシステム湘南航空研究所は、湘南工科大学と共同開発したスペースフレームの大型産業用ドローン「ヒコーロボ」の実機とテストフライト動画を、2026年4月27日から5月1日まで建築会館で公開する。

写真:大型スペースフレームドローン
大型スペースフレームドローン

 ヒコーロボは超軽量高強度の機体で、建設、運搬、救難などの省力化や人手不足解消への活用が期待されている。ペイロードは300kg。折り畳むことで軽トラックで農道、林道を運搬することができ、分離したユニットは山岳や被災地などのオフロードを人力で運搬可能だ。

 滑走路が不要で空地から離着陸を行い、地上からプロポ送信機でオープンソフトArduPilotとMission Plannerにより操縦する。自動飛行にも対応。飛行範囲は5〜10km。航続時間は搭載バッテリー容量による。機体のスペースフレームは、カーボンパイプの四角錐ユニットを連結した構造で超軽量高強度。外周にはプロペラガードを備えている。

 テクノシステムは、建築構造の立体トラス「テクノトラス」を研究開発し、全国の大型建築に採用されている。トラスは鋼管構造で高強度かつローコストあり、この技術を応用することで超軽量、高強度の大型ドローンが実現した。

 次期開発機は、最大離陸重量1,200kgを目指している。プロペラガードを畳むことで、超小型EVのルーフに固定して地上走行が可能で、プロペラガードを拡げてそのまま浮揚することもできるという構想だ。

テストフライト動画(2025年9月)

【仕様】

モーター配列クワッド、ヘキサ、オクタ
サイズ3m×3m、6m×6m、5m×5m
プロペラ40インチ、62インチ、62インチ
機体重量100kg、150kg、200kg
最大離陸重量400kg、600kg、800kg
機体構造スペースフレーム カーボンパイプ
動力源リポバッテリー

 展示するのは大型産業ドローン「R4-62」の実機。超軽量高強度のテクノチラス構造と62インチカーボンブレードを採用し、強力な推進力と高効率の飛行性能を備えている。

最大積載量300kg(6R-62)〜400kg(8R-62)
最大飛行距離搭載バッテリー容量による
最大飛行高度150m(法規制限)
最遠飛行距離5km程度(目視範囲内に制限)

 ヒコーロボは、建設現場での資材運搬揚重、山岳や登山道の資材輸送(工事・山小屋物資)、インフラ点検現場の部材輸送、災害・緊急救援物資の輸送、電力・通信設備の部材移送など、従来の物流ドローンでは難しかったヘビーリフト領域を担う。

 細い棒を引張りや圧縮で壊すには大きな力が必要であるが、曲げの力をかけると小さい力で壊れる。一方、棒状の部材を三角形に組みピン接合にすると、部材に曲げの力が発生せず引張りか圧縮のみになる。また、部材を三角錘や四角錐のユニットとし、それを平面的に連結させた構造をスペースフレームといい、極めて軽量で高強度の構造となる。ドローンの機体をスペースフレームにすることで高強度となり、大型化が実現するだけでなく墜落しても損傷を小さくすることができる。