KDDIは、2026年6月30日、経済産業省が推進する令和7(2025)年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)」において、「ベトナム社会主義共和国・フィリピン共和国/AIドローンを活用したデジタルソリューションの展開可能性に関する調査事業」の提案が採択された。

 この採択を受け、KDDIとKDDIスマートドローンは、ベトナム・フィリピンの防災領域や通信・電力・道路などのインフラ産業における巡視・点検領域へのAIドローン活用の可能性を調査する。具体的には、市場環境や航空法規制、通信環境などの技術的要件に関する調査を開始し、防災対応の高度化とインフラ維持管理を効率化するAIドローン活用モデルを検証する。

 また、調査結果を踏まえ、ドローン事業のベトナム・フィリピンへの将来的な本格展開を検討していく。

写真:鉄塔付近を飛行するドローン
AIドローンによるインフラ点検の様子

 ベトナムやフィリピンをはじめとするグローバルサウス諸国では、急速な都市化や経済発展に伴いインフラ需要が拡大している。一方、施設の維持管理を担う高度人材の不足や体制整備の遅れが懸念されている。

 さらにこれらの地域は自然災害のリスクが高く、ベトナムは長い海岸線を有し、台風や豪雨に伴う洪水や土砂災害が頻発している。フィリピンは毎年20前後の台風が接近・上陸するなど、災害時の広域にわたるインフラ被害や通信途絶が社会課題となっている。

 日本においても同様の課題が生じており、人が立ち入り困難な地域における安全かつ迅速な状況把握の手法として、AIドローンの活用が進んでいる。KDDIとKDDIスマートドローンは、AIドローン、モバイル通信、遠隔運航サービスを一気通貫で提供し、官民連携で日本全国1,000箇所へのドローンポートの常設を目指すなど、有事・平時を問わないフェーズフリーなドローンの社会基盤化を推進している。

 両社は、国内で蓄積した社会実装の知見とAPAC(アジア太平洋地域)の事業基盤を活用しながら、グローバルサウス諸国へのドローン事業の展開可能性を調査し、さまざまな社会課題の解決を目指す。

【各社役割】

KDDI・採択における調査の全体統括
・有識者ヒアリングや机上調査などの市場・事業環境調査
・調査結果の取りまとめおよび報告書作成
KDDIスマートドローン・現地法規制やパートナー調査など専門性を要する調査
・ドローン運用モデルおよび事業性の評価