2026年5月11日、ACSLは、カナダ市場で産業用ドローン事業を本格展開すると発表した。同社の米国子会社ACSL, Inc.と、カナダを拠点にドローンソリューションやシステム開発を手がけるDraganflyと連携し、小型空撮機体「SOTEN(蒼天)」の販売を2026年6月より開始する。また、両社製品の相互運用を見据えた技術統合を推進する。
世界のドローン市場では、経済安全保障や環境配慮に関する政策が加速している。米国ではNational Defense Authorization Act(NDAA)によりロシア製や中国製ドローンの政府調達が禁止されるなどセキュリティ意識が高まっており、今後カナダでも同様の規制が導入されることが予想される。
公共安全分野等での活用が見込まれることを踏まえ、ACSL, Inc.は2025年12月にカナダに拠点を置くJam Industries(以下、Jam)と販売代理店契約を締結し、SOTEN200機を受注した。今回この取り組みを発展させる形で、Jamを起点とした商流を通じてDraganflyがカナダ市場で販売・顧客展開を担う体制を構築し、販売を開始する。
ドローンソリューションやシステムの開発を手がけるDraganflyは、中・大型機体を中心とした自社製品と販売実績を有している。今回の契約により、SOTENをカナダ市場に展開していく。
さらに両社は製品間の技術連携を開始する。具体的には、Draganfly製ドローンの一部について、SOTEN用カメラペイロードやスマートコントローラー「TAITEN」に対応させる技術統合を進め、より柔軟で拡張性のあるドローン運用ソリューションを提供する。
ACSL, Inc.がJamより受注したSOTENは、Draganflyを通じて2026年6月よりカナダ市場で販売を開始する。両社は公共安全分野を含むカナダの産業用途でのドローン活用促進、製品の販売拡大を目指す。この取り組みは、ACSLの中期経営方針「ACSL Accelerate FY26」の重点戦略「北米事業の本格拡大」に直接寄与するものであり、北米市場におけるシェア獲得に向けた製品開発、販売・サービス網の構築に取り組む方針だ。
各社コメント
ACSL Inc. CEO シンシア・ホァン氏
ACSLのプラットフォームは米国市場ですでに高い導入実績があり、この技術をカナダ市場に提供できることを大変嬉しく思います。SOTENは、交換可能なカメラペイロードという柔軟なモジュール設計を特長としており、一度運用体制に組み込むことで、さまざまなミッションで“定番”の選択肢となるドローンプラットフォームです。本提携は、顧客ニーズに応え、ドローンソリューションプロバイダー間の相互運用性を高め、より強靭な業界を構築する取り組みの象徴です。
Draganfly CEO キャメロン・チェル氏
市場を精査した結果、ACSLは当社の製品ラインと統合する上で、この分野における最適なパートナーであると判断しました。本提携により、製造と技術の両面で最高水準を組み合わせた、真のワンストップ・ソリューションを顧客に提供できます。