2026年3月27日、エアロネクストは、安定した長距離飛行を実現する新技術「ActiveWing」を搭載した新型物流ドローンの試作機を発表した。

写真:ホバリングする新型物流ドローン試作機
新型物流ドローンの試作機がホバリングする様子

 この試作機に搭載された新技術ActiveWingは、補助翼を備えたマルチコプター構造により飛行時に揚力を補助することで、従来のマルチコプター型ドローンに比べて長距離飛行と高効率な輸送を実現する。物流用途を中心に監視、点検、空撮など幅広い用途に対応するマルチユース機体として開発を進めている。

 また、試作機にはエアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITYを採用し、空力特性を最適化している。安定性や効率性、機動性といった産業用ドローンの基本性能を向上させるとともに、物流用途における運搬性能を高めている。

 イームズロボティクスとの共同開発で、2026年秋頃より、エアロネクストとその子会社であるNEXT DELIVERYが推進する新スマート物流SkyHubの実装地域や各地の実証実験、SPL(※1)事業者のドローンデポ(※2)など、ドローン物流の現場に順次投入していく予定だ。

※1 SkyHub Provider License。新スマート物流SkyHubのノウハウやツール、オペレーションの一部を第三者にライセンス提供する仕組み。

※2 陸上物流とドローン物流の接続点に設置される荷物の集積・配送拠点。荷物をドローン配送する仕組みを備えた倉庫としての役割を持つ。

写真:新型物流ドローン試作機
新型物流ドローンの試作機

 近年、物流分野におけるドローン活用への期待が高まる一方、一般的なマルチコプター型ドローンは航続距離や運搬重量、輸送効率の向上が課題となっている。

 この試作機は、エアロネクストがドローンの研究開発において空力特性の最適化に注力し、物流ドローン等に求められる効率性と安定性を備えた飛行性能の実現に取り組んできた成果となる。

新型物流ドローンの特長

  • 新技術「ActiveWing」による長距離飛行性能
     ActiveWingは、マルチコプターに補助翼を組み合わせることで飛行時の揚力を補助するエアロネクストの新技術。機体が傾いた場合でも補助翼の仰角が一定に保たれる設計により、安定を維持しながら長距離を飛行する。
  • 4D GRAVITYによる安定性と輸送性能
     エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITYにより、飛行姿勢や状態に依存しないモーター回転の均一化や重心制御が可能。安定性・効率性・機動性を高め、物流用途に求められる高い運搬性能を実現する。
  • 物流用途に最適化された機体設計
     試作機は荷物の上入れ下置き機構を採用しており、置き配など柔軟な配送オペレーションが可能。防水仕様でさまざまな環境下で運用できる。多数機自動遠隔運航にも対応し、将来的には物流のほか広域監視、設備・インフラ点検、空撮など多様な用途での活用を想定している。