Liberaware（以下、リベラウェア）は、2025年5月26日、千葉県千葉市中央区において、雨水貯留施設（雨水管）の点検調査を実施した。千葉市「トライアル発注認定事業」における点検業務を随意契約として請け負ったもので、千葉市下水管路維持協同組合と協働で実施した。
千葉市が実施するトライアル発注認定事業は、市内中小企業の優れた新製品や新サービスを認定し、商品の販路拡大を支援する取り組み。リベラウェアは、小型ドローン「IBIS2」が評価され、2024年11月に認定を受けた。
一般的に雨水管の内部構造は直線だけでなく曲がり角なども多く、目視では確認し難い一方、老朽化や異常の早期発見が求められている。今回はこうした特徴を持つ雨水管で、かつ長らく点検されていないエリアを対象としたIBIS2によるスクリーニング調査を行った。
実施内容
今回点検対象となった5ｍを超える大口径の雨水管は、目視では点検必要年数に至っておらず、今まで点検を実施していなかった。さらに、酸欠リスクを伴う可能性がある閉鎖空間であり、作業員の安全確保には課題が多かった。IBIS2は約600mの直線距離を飛行し、曲がり角や狭小部を含む内部映像の取得に成功した。
さらに今回の点検では、リベラウェアが独自開発した新型の距離計測機器についての検証も併せて実施。外部電波が届かない閉鎖空間でドローンの現在位置の即時把握の可能性を検証した。その結果、従来の計測方法に比べ、作業効率の向上や報告書作成時のデータ整合性の確保に寄与し、点検精度が大幅に向上した。加えて、高い精度で自己位置を即時把握できた。
