2024年9月13日、ugoは、平泉町立図書館(岩手県平泉町)に、図書館蔵書管理システム「KoKoBo(ココボ)システム」を搭載した「ugo Pro」が採用されたことを発表した。

写真:袈裟を身に着けたロボットが図書館内を移動する様子

 同図書館では、数万冊に及ぶ蔵書の管理を手作業で行っており、人的リソースの負担や作業負荷が課題となっていた。この課題に対し、シダックス大新東ヒューマンサービス(SDH)とサイバーコアが共同開発したKoKoBoシステムを導入し、画像解析AIを活用した効率的な蔵書管理を実現。遠隔操作とAI⾃動モードのハイブリッド制御を採⽤した業務DXロボットのugo Proに同システムを搭載し、図書館内を自律的に移動しながら蔵書点検を行うことで大きな効果をあげた。

 KoKoBoシステムは、画像解析AIにより本の背表紙を読み取り、蔵書データベースと照合することで蔵書点検を行うクラウドシステム。2024年9月に実施したお披露目式で、ugo ProをベースとしたDX業務ロボット「べんけーくん」を公開し、2日間で蔵書点検を完了した。

写真:お披露目式の様子

ugo Proの図書館内での業務内容

【蔵書点検の自動化】
 ugo Proは、図書館内を自律走行し、蔵書の背表紙をカメラでスキャンする。画像解析AIとクラウドシステムを活用し、蔵書データベースと照合することで、書籍の有無や位置を自動的に確認する。このプロセスにより、これまでスタッフ7人が通常10日間かけて行う4万2000冊の蔵書点検作業を、2日で完了することが可能となった。

【棚卸し作業の効率化】
 手作業による蔵書管理では各書籍をバーコードで読み取る必要があり、時間と労力がかかっていた。ugo Proに搭載した画像解析AIは書籍の背表紙を迅速かつ正確に読み取ることができるため、新たに書籍にICタグを取り付けることなく効率的に蔵書を管理することが可能となった。

【移動ルートの最適化】
 図書館内を自律的に移動し、狭い書架の間を円滑に通行するよう設計されており、蔵書点検や棚卸し作業を迅速に行う。

写真:ロボットが図書館内を移動する様子