中国のPudu Robotics(以下、PUDU)は、2021年に発表したディスプレイ付き配膳・運搬ロボットKettyBotの次世代モデル「KettyBot Pro」の日本での正式販売を、2024年8月末から開始する。

3台(白、黄色、灰色)のKettyBot Pro。正面にディスプレイ、後ろ面に棚を備える。正面上部ディスプレイ(顔部分)には表情を表示している。
KettyBot Pro

 KettyBot Proは、より没入感のあるエンゲージメントとパーソナライズされた広告、狭い通路でも走行できる最新センサーの搭載、トレイ検出用カメラの実装、多彩なカラーバリエーションなどを実現した配膳・運搬ロボット。同社の配膳・運搬ロボットの中で最もコンパクトで、狭い空間での使用にも対応する。広告ディスプレイを搭載しており、さまざまな環境において人を引き付け、表情豊かに案内する親しみやすさが特徴となっている。

 日本市場では飲食店だけでなく、小売業界など人手が不足する他業界への展開も狙い、2024年内で1,000台の導入を目指す。なお、日本では販売代理店のUSENを通して提供を行う。

「KettyBot Pro」製品特長

 新しいRGBD深度カメラは、ロボットが物体を検知し回避する能力を向上させる超広角レンズを備えており、前モデルの最小走行幅を55cmから52cmに縮小。また、サスペンションの改善により、走行の安定性を大幅に改善した。

 トレイ上に配置したセンサーカメラがトレイ上の物体の有無を検出し、物体がなくなると(客が食事を受け取るなど)、ロボットはタスクが完了したことを自動的に認識。人の手を借りずに次のタスクに進む。

 PUDUオープンプラットフォームとの統合により、ユーザーはロボットの表情や声、コンテンツをパーソナライズし、簡単な操作で差別化したサービスを提供できる。テーマ レストランでは、KettyBot Proが客のテーブルに食事を届ける際、キャラクターに関連した表情やセリフを表示したり再生したりする。誕生日サービスなどのウェルカムメッセージや挨拶サービスにも対応する。

 管理クラウドを通じて、企業はパーソナライズされた広告(画像・動画)などを柔軟に編集することが可能。18.5インチの大画面にメニューの更新や新商品の告知などを表示することで、マーケティングを促進する新たな可能性を提供する。

 さらに、前モデルより長時間持続するバッテリーを実装したほか、オリジナルモデルのホワイト&イエロー、イエロー&ブラックに加え、ピュアブラックのカラーを追加している。

KettyBotKettyBot Pro
マッピング方法マーカー&レーザー
本体寸法43.5✕45✕112cm
本体重量38kg
積載量30kg(10kg/段)
充電時間4.5時間3.5時間
バッテリー寿命8時間11時間
安全性速度最大1.2m/秒
最少通過幅55cm52cm
広告ディスプレイの寸法18.5インチ
RGBDカメラ標準視野角カメラ×2標準視野角カメラ×1
超広角カメラ×1
魚眼カメラ×
トレイ検査×