Liberaware(以下、リベラウェア)は、日本医療防災技術研究所と日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)の要請に基づき、2024年9月28日に開催された内閣府「令和6年度大規模地震時医療活動訓練」に参加した。

写真:ドローンを操縦する様子

 この大規模防災訓練は、首都直下地震により、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県に甚大な被害が発生したことを想定して実施されたもので、千葉県は同県北西部直下型地震を想定。同訓練では特に実際の災害シーンにおける被災地の迅速な状況把握が求められた。

 リベラウェアの小型ドローン「IBIS2(アイビスツー)」は、人の立ち入りが困難な狭小スペースやアクセスが難しい環境で、安否不明者の捜索や状況を安全に確認できる手段として期待されている。同社は2024年1月に発生した能登半島地震で倒壊家屋の調査にIBIS2を活用し、その有効性を実証している。

 訓練では、日本医療防災技術研究所とJUIDAの要請に基づき、千葉県総合救急災害医療センターの地下洞道での漏水および電気系統等の状況確認をIBISで調査。被災地域内で倒壊した建物やアクセスが困難なエリアの状況確認を行い、災害対策本部やDMAT(災害派遣医療チーム)と連携し、被災状況データを迅速に提供した。

 今回の訓練により、アクセスが困難な環境の迅速な状況把握や、より安全性を高く保ちながら救助活動の支援に貢献できることを確認した。

 リベラウェアは今後も技術改善を進め、ドローンを活用した災害支援や被災地調査の効率化に取り組むとともに、自治体や関連機関との連携をさらに強化し、災害時における迅速な対応を可能とする体制構築を進めるとしている。