2023年6月1日、バカンはNTTデータが開発する防災サービス「D-Resilio連携基盤」サービスに、同社が提供する避難所の混雑データを6月末日より連携することを発表した。これにより、市区町村、都道府県からのLアラート向けの情報更新と各避難所のリアルタイムの混雑状況を同一ツール上で行うことができ、現場の負荷軽減や情報のリアルタイム性の担保を同時に実現するとしている。

 今回の取り組みでは、災害の予防、事前対策のフェーズから初動対応、応急対応、復旧復興対応に有効なコンテンツを提供するD-resilio連携基盤に、バカンが提供するマップ型混雑情報配信サービス「VACAN Maps」の避難所の混雑データを連携する。

 VACANが提供する管理画面上で避難所ごとの現在の混雑状況などを入力すると、自動的にLアラートのデータと統合し、Web上などから混雑状況や災害種別、避難世帯数など両サービスの情報を統合した結果を確認できるようになる。

 災害時の情報伝達の迅速化と適切な避難行動の促進を通じて、二次災害の発生を防ぎ、避難者の安全を確保することを目指す。これにより自治体の防災対策のデジタル化を推進し、災害発生時の対応力強化をサポートするとしている。

D-Resilio連携基盤サービスの仕組み。複数の情報をレイヤで分けることが可能。

 防災対策を行う自治体やインフラ事業者の現場では、報告や被災状況調査などの場面での非デジタル手段が未だに多く、災害時の情報伝達の遅れや二次災害の発生を阻止するために情報共有のデジタル化が求められている。

 両社の連携により避難所の情報提供を効率化し、適切な避難行動の促進を実現するとともに、自治体も必要な支援をより効率的に提供することが可能となり、災害発生時に避難者がより安全に避難しやすい状況を作り出すとしている。