2023年4月12日、日本無人航空機免許センター(以下、JULC)は、静岡県焼津市と「無人航空機操縦資格取得に係る各種教材等の運用に関する協定」を締結したことを発表した。

 焼津市は全国の自治体に先駆けて、防災分野においてドローンを導入してきた。火災、地震・津波・風水害等の災害や水難・山岳救助などで迅速に情報を収集し、適格な対応策の検討を行うことを目的として、市の職員で構成する焼津市防災航空隊「BLUE SEAGULLS(ブルーシーガルズ)」を2016年に結成。2020年には、市民が参加する消防団のドローン隊「SKYSHOOT(スカイシュート)」を結成し、市全体でドローンを活用したまちづくりを進めている。

 焼津市防災航空隊の隊員は民間操縦資格を有しているが、2022年12月に航空法等の一部を改正する法律の施行後は、国家操縦ライセンスである無人航空機操縦資格を取得できる環境の構築が必要となっていた。

 今回の協定締結により、焼津市はJULC制作の各種教材などを活用して、市内におけるドローンパイロット育成を推進し、JULCは継続的に焼津市と連携していく。JULCのノウハウと操縦技術を提供することで、ドローン操縦者の飛行技能品質向上に関する活動を推進し、焼津市と共に地域の安全に貢献するとしている。

<協定の内容>
1. JULCは、焼津市対し無人航空機操縦資格取得および講習機関運用のために必要な教材等を提供。
2. 焼津市は、JULCの教材等を活用した講習を実施。講習から得られた知見をJULCに改善内容として提案。
3. 自治体等へのドローンの有用性に関する広報活動。