2021年11月30日、東京ドローンプラスは車型農業用ドローン「ZEUS R120」の販売を12月より開始することを発表した。空からでは農薬散布が困難なビニールハウスや果樹園に対応する。

 同機体は強・弱モードにより散布量、散布方向を調整でき、散布装置の位置はカスタマイズが可能。タンクを取り外すことで運搬機にもなる。カメラ、ライトを搭載。高性能インテリジェントバッテリーにより長時間の走行を実現している。

 シンプルな設計のため初心者でも講習後すぐに操作が可能。画面を見ながらの遠隔操作にも対応している。大容量の120Lタンクを搭載し、果樹園での農薬散布などに適する。散布幅は約4m、散布高も約4mあるため、高さのある農作物にもしっかりと散布することができる。

 農業における課題の一つに、農薬散布の高コスト・農家への負担の大きさがある。同社では農薬散布用ドローン「ヘリオスアグリシリーズ」を提供しているが、ハウス栽培や果樹栽培等では空からの散布は困難である。この課題を解決するため、同社は車型農薬散布用ドローンの実現に向けて、2019年夏より「ゼウスR プロジェクト」を開始。一から開発・製造に取り組み、より安全で使いやすい車体を開発した。

 同社は、農家の声をもとに改良を重ねるとともに、さまざまな農地やハウスに対応できるようサイズの小型化に取り組むとしている。