クアルコムテクノロジーズは、AI機能と5Gを備えた世界初のドローンプラットフォーム「Qualcomm Flight RB5 5G Platform」を発表した。このプラットフォームは、QRB5165プロセッサーを搭載し、高性能、低消費電力、5G対応のドローン実現に向けたソリューションであり、主にドローン開発メーカーに向けて提供していく。

AI処理、5G、高解像度対応イメージシグナルプロセッサを搭載

 同プラットフォームは、複数の技術をドローンに統合することで、エンターテインメントをはじめ、物流配送や警備監視、映像制作、点検、測量などのさまざまな分野で効率的なドローンの開発が可能となる。

 低消費電力のAIはディープラーニングとエッジ処理を行い、ドローンの完全自律飛行を実現する。さらには「Hexagon Tensor Accelerator(HTA)」を搭載することで、アプリケーション処理の高速化や、エッジ処理の正確性向上を図った。また、イメージシグナルプロセッサは「Qualcomm Spectra 480」を搭載し、2億万画素の静止画や4K/120fpsの動画撮影を可能にした。

 通信は5Gと長距離に対応したWi-Fi6を備えている。これは、広範囲のドローン運用に欠かせない目視外飛行時の安全かつ信頼性をサポートするものとしている。これに加え、近年課題として挙げられている取得データのセキュリティー対策として、「Qualcomm Secure Processing Unit」を備えた。

 Qualcomm Flight RB5 5G Platformの価格は約5万5000円(5G非搭載モデルは約4万4000円)と発表し、2021年10~12月にかけて発売を予定している。