2021年5月18日、NTTドコモ(以下ドコモ)は、Skydio社の自律飛行型ドローン「Skydio 2」の新サービスメニューと、ドローンの機能拡張ソフトウェア「Skydio Autonomy Enterprise Foundation(AEF)」の取り扱いを同日より開始すると発表した。

「Skydio 2」新サービスメニュー

 ドコモでは2020年11月よりSkydio 2の提供を開始した。そして今回、Skydio 2の有用性の検証が可能な「技術検証メニュー」、顧客自身がドローンを運用できるか検証する「運用検証メニュー」と、「1年レンタルメニュー」を新たに提供する。いずれのメニューも要望に応じてサービスの組み合わせが可能。

メニュー名提供内容価格(税別)
技術検証Skydio 2の有用性の検証/1日
・検証計画の策定、撮影データの提供、報告書の作成
・パイロットによるドローンの飛行
・技術検証用プログラムでの飛行、データのAI解析やAEFの検証
※実施内容、飛行場所および飛行日数などにより価格は変動する
75万円~
運用検証Skydio 2の業務運用可否の検証/2か月
・Skydio 2のレンタル
・ドローンプラットフォームdocomo skyの提供
・Skydio 2およびドローンに関する講習
・AEFの搭載
個別見積り
1年レンタルSkydio 2の長期利用/1年
・Skydio 2のレンタル
・ドローンプラットフォームdocomo skyの提供
・AEFの搭載
個別見積り

 新メニューを提供するにあたり、全国のドローンパイロットにより各種点検業務や撮影などを行うA.L.I. Technologiesや、ドローンの講習団体「アマナドローンスクール」を運営するGEOソリューションズとの連携を開始。これにより、ドローンパイロットの体制強化や、初めてSkydio社のドローンを操作する顧客向けの飛行講習にも対応することが可能となる。

機能拡張ソフトウェア「Skydio Autonomy Enterprise Foundation」

 加えて、Skydio社が提供するドローンの機能拡張ソフトウェア「Skydio Autonomy Enterprise Foundation」の取り扱いを開始する。このソフトウェアは、アプリケーションの操作画面にカメラ角度を表示する機能や、カメラの画角調整を上向き90度まで可能にする「Vertical View」、障害物を認知するセンサーの検知範囲を設定できる「Close Proximity Obstacle Avoidance」、GPSが取得しづらい環境でもドローンを既定の場所へ帰還させることができる「Visual Return-to-Home」などの機能を搭載している。これらの機能により、従来は飛行や撮影が困難だった場所でも効率的で安全な飛行が可能になる。

Vertical View
カメラの角度を上向き90度に調整
カメラの角度を上向き90度で撮影した画像
Close Proximity Obstacle Avoidance / Precision Mode
狭所での撮影
構造物に接近して撮影した画像

「Skydio Autonomy Enterprise Foundation」の機能

1. Close Proximity Obstacle Avoidance / Precision Mode
障害物の検知範囲を従来の半径約90cmの設定に加えて、半径約45cmの設定が可能
2. Vertical View
カメラの上向き角度を90度まで拡張できる
3. Visual Return-to-Home
GPSが取得しづらい環境でも離陸地点に安全に帰還できる機能
4. Offline Maps/Waypoint Mission
飛行前に、地図画面で機体の高度、向き、カメラ角度などを設定することで、事前に指定した飛行ルートを飛行
5. 3X Digital zoom
3倍デジタルズームによる映像記録が可能
6. Superzoom
6つの魚眼レンズから取得した内部データを合成し、360度の魚眼映像を出力する
7. Point-of-Interest Orbit
機体の軌道、速度などを設定し、指定の位置周辺を巡回飛行
8. Track in place
上空で高度を維持し、飛行位置を固定しながら人や車などの対象物を追跡
9. アプリケーションの操作画面へ、カメラの角度など機体から取得した情報を表示

 ドコモでは、今後のドローンビジネスの展望や「docomo sky」「セルラードローン」に関する取り組み、Skydio社のドローン「Skydio 2」「Skydio X2」「Skydio Dock」「Skydio 3D Scan」について、2021年6月14日(月)〜16日(水)に行われる「ジャパン・ドローン2021」で紹介する予定だ。