2021年1月6日、楽天は、三重県志摩市の離島である間崎島において、自動飛行ドローンによる配送サービスを2021年1月6日から1月22日まで(※1)期間限定で提供することを発表した。

 本サービスでは、同市内のスーパーマーケット「マックスバリュ鵜方店」から、本土より約4km離れた広さ0.36㎢の間崎島にある「間崎島開発総合センター(以下、同センター)」まで、往復約11km間を自動制御により目視外飛行(レベル3飛行)(※2)し、商品を配送する。また、新型コロナウイルス感染症対策として、できる限り人を介さないサービスとしている。

 具体的には、注文手段として、自身でダウンロードする専用スマートフォンアプリ、もしくは同センターに設置するタブレットでの注文に加え、カタログを見て注文用紙を同センターにて自身で専用スキャナにより読み取り店舗に送信する方式、注文用紙を同センター閉館時にはポスト投函する方式を用意した。受け取り時には、同センターに到着した自動飛行ドローンが自動で荷物を切り離し、注文者が人を介さずに商品を受け取れるようにしている(※3)。決済手段は現金のほか、同センターに楽天グループの実店舗向けキャッシュレス決済サービス「楽天ペイ(実店舗決済)」を導入し、主要なクレジットカードおよび電子マネーによるキャッシュレス決済を利用できるようにしている(※4)。また、専用スマートフォンアプリから注文した場合は、同アプリ上で「楽天ペイ(オンライン決済)」(※5)による決済が可能。なお、本サービスは、対象となる間崎島の住民が配送手数料500円(税込)で利用できる。

 本サービス提供は、三重県が、誰もが住みたい場所に住み続けられる地方都市を目指し、国内外の企業からアイデアを募集して開発のサポートや実証・社会実装の支援などを行う「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」(※6)の認定を受け、三重県の支援のもと実施している。2020年1月には、自動飛行ドローンによる間崎島への無人配送サービスの実証実験を行い、住民のニーズの調査や生活に合ったサービスモデルの構築、長距離配送を行う中での課題を検証した。今回はその結果を踏まえ、期間限定によるサービス提供を実現することができたという。今後は、自動飛行ドローンを活用した恒常的な配送サービス提供の実用化を目指す。

 楽天は今後も、三重県と協力し、政府の掲げる「空の移動革命」(※7)の実現に向け、自動飛行ドローンを活用した地域課題の解決に取り組んでいく、としている。

※1 2021年1月6日(水)~8日(金)、12日(火)~15日(金)、19日(火)~22日(金)の計11日間

※2 補助者なしでの無人地帯(第三者が立ち入る可能性が低い、山、海水域、河川・湖・沼、森林など)における目視外飛行

※3 到着時間は、当日から対象期間内の11時、12時、13時、14時の中から注文時に指定、各時間1時間前まで注文を受け付け(13時以降の注文、ポスト投函による注文は翌日以降の到着)

※4 間崎島開発総合センターにて、商品受け取り後に決済

※5 楽天会員登録をしているユーザーが、楽天グループ以外のECサイトにおいて、楽天IDを使ってオンライン決済できるサービス

※6 参考:「クリ“ミエ”イティブ実証サポート事業」https://cre-mie-tive.jp/

※7 参考:三重県「空の移動革命」http://www.pref.mie.lg.jp/common/05/ci400014667.htm

配送サービス概要

実施期間 :2021年1月6日(水)から1月22日(金)のうち11日間

場所 :「マックスバリュ鵜方店」(三重県志摩市阿児町鵜方4900)~「間崎島開発総合センター」(三重県志摩市志摩町和具4236)

サービス内容 :間崎島の住民を対象に、配送手数料500円(税込)で「マックスバリュ鵜方店」の商品を「間崎島開発総合センター」まで自動飛行ドローンを活用して配送

実施主体 :楽天株式会社(協力:マックスバリュ東海株式会社)