2020年11月6日、ZMPは、東日本旅客鉄道が主催するTakanawa Gateway Fest内フード&クラフトマーケット芝生広場にて、8月に実施した無人デリバリーサービス実証実験の動画を公開した。
本実証実験は、JR東日本スタートアップと共同で実施し、2020年8月12日〜16日の5日間開催された。新型コロナウイルスの影響に伴い新しいライフスタイルが求められている中、ZMPが開発する無人宅配ロボ「DeliRo(以下デリロ)」を活用し、注文から決済、デリバリーまでを完全キャッシュレスかつ対面接客のない無人形式でのデリバリーサービス体験の提供を行った。
今回の実証実験では、テーブルにて利用者のスマートフォンを使用して注文を行い、その場で交通系ICを使用して決済を行った。注文情報は高輪SOBA二八およびデリロへと共有され、店舗から利用者のテーブルまで配達。利用者は、スマートフォンを使用しQRコードをデリロにかざすことによって、配達ボックスの扉を開錠することができる。また、ボックスを利用者が施錠することで、デリロは待機スペースへと戻った。
実証実験の結果、商品の引き取りから配達、ボックスの開閉まで、無人でのサービス提供を実現することができた。ZMPは、今後公道での走行および実用化を目指していくうえで、社会的受容性やサービスとしての利便性を高めていくことで、新しいライフスタイルを提供していくとともに、デリバリーの人出不足解消等、社会問題の解決に貢献していく、としている。
無人宅配ロボ「デリロ」について
「デリロ」は歩く程度の速度で走行する「低速自動運転三兄弟」の1つとして、自動運転車いすロボット「ラクロ」無人警備・消毒ロボ「パトロ」と同様、表情と声のコミュニケーションにより、人と共生することを目指して開発されたロボットである。複数のカメラやレーザーセンサーを利用して周囲の通行人を検出し、自動で回避したり障害物手前で停止するほか、声で存在を知らせたり道を譲ってもらうお願いをする機能も備えている。宅配サービスを実現するため、自律移動可能なロボット、ユーザー用・店舗用アプリ、ITサービスをパッケージ化して提供している。
▼無人宅配ロボ「デリロ」
https://www.zmp.co.jp/products/lrb/deliro
主な仕様
寸法/重量 | 長さ96.2cm×幅66.4cm×高さ108.9cm/約110kg |
主な機能 | 移動機能:自己位置推定による自動運転、障害物回避 コミュニケーション機能:表情・声による周囲とのコミュニケーション |
速度 | 最大6km/h |
安全機能 | レーザセンサーやカメラによる障害物認識と自動回避・停止 緊急停止スイッチカメラによる遠隔での周囲監視 |
配達ボックス | 1ボックス/4ボックス/8ボックス |
充電/稼働時間 | 1時間充電/4~6時間稼働(利用環境・頻度等により異なる) |
※仕様は予告なく変更となる可能性がある