DJIは、2019年3月に発表したサブスクリプション形式のソフトウェア「DJI Terra」を、2020年7月、買い切り可能な永久ライセンスとして再リリースした。DJI Terraは、ドローンデータをデジタル3Dモデルやマップに変換し、分析や意思決定に役立つソフトウェアである。DJIのドローン技術を採用している企業や組織が、公共安全、建設、インフラ、農業、映画産業など、幅広い用途において空撮画像のキャプチャ、可視化、分析することを可能にする。

自動飛行計画とデータ収集

 DJI Terraは、撮影したいエリアやオブジェクト、作成したい地図や3Dモデルの種類に基づき、ドローンパイロットが自動飛行を計画するためのミッションプランニングタイプを4つ用意している。

1. Mapping(マッピング)
 マップ上にカスタムポリゴンのフライトゾーンを描くことで、特定のエリアを素早く簡単にキャプチャできる。選択したエリアに基づいて効率的な飛行経路を自動的に生成する。

2. Waypoint(ウェイポイント)
 ウェイポイントとドローンの高度/速度、ヘディング、ジンバルピッチ、角度など調整可能なパラメータを使用して、カスタムフライトパスを作成できる。また、3Dフライト可視化機能を使用し、既存の3Dモデル上でミッションの設計とシミュレーションを行うことができる。

3. Oblique(オブリーク)
 同じルートを自動的に複数回飛行させ、データセットをキャプチャする。各フライトは自動的にカメラの角度を調整して新しい詳細をキャプチャし、鮮明な3Dモデルを作成する。

4. Corridor(コリドー)
 道路、河川、パイプラインなど、長いインフラに沿ったマッピングに対応した自動飛行計画。一つの飛行計画を複数に分離し、タスクを分けた作業を行うことができる。

リアルタイムマッピングと詳細な3Dモデル

 DJI Terraは、ドローンパイロットが飛行に合わせて2Dオルソモザイクマップを素早く生成することを可能にし、短時間で意思決定を行う必要があるようなミッションに最適である。また、高速処理能力は、詳細な2Dオルソモザイクや3Dモデルの再構築を通じて、あらゆる環境を鮮明に表現し、車両衝突事故現場の再構築、建設プロジェクトの進捗追跡、橋や道路の大規模なインフラ点検など産業用アプリケーションに活用される。

DJI Terra - 3D Reconstruction Tutorial and Applications

価格と販売方法

 販売価格、注文はDJI Enterprise正規代理店(https://www.dji.com/jp/where-to-buy/enterprise-dealers)まで問い合わせを。

ライセンス形態ライセンスタイプ参考価格(税込)
DJI Terra 年間ライセンスAdvancedバージョン(1デバイス)
Proバージョン(1デバイス)
電力バージョン(1デバイス)
10万円前後
19万円前後
28万円前後
DJI Terra永久ライセンスProバージョン(1デバイス)48万円前後
※ 2年目以降、年間更新費15%

体験版アカウントについて

 DJI Terraの体験版も提供している。体験版アカウントでは、ミッションプラン作成、特定機体の自動航行、有償版で作成したプロジェクトを取込み、表示することができる。

▼DJI Terraダウンロード
https://www.dji.com/jp/dji-terra/info#downloads

▼DJI Terra
https://www.dji.com/jp/dji-terra

オンラインセミナー開催

 7月28日(火)14時より、DJI Terraの主要な機能と利用用途の実例を交えたオンラインセミナーを開催する。受講は無料、事前登録を受付中である。

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