2020年5月25日、SkyFarmは、空中散布用ドローンの新たな活用にむけて、農業用ドローンDJI MG-1に散水ホースを装着するアタッチメント『散水ホースアタッチメントシステム』を開発・発売し、合わせて同システムを用いたソーラーパネル洗浄、温室ハウス洗浄サービスを開始することを発表した。

「散水ホースアタッチメントシステム』3つの特徴

1. 農業用ドローンの活用範囲を拡大する
2. 地上のタンクから圧送される液剤を大量散布することが可能
3. 専用ノズルによりミスト粒状の変更が容易に可能

1. 農業用ドローンの活用範囲を拡大する

 新開発の『散水ホースアタッチメントシステム』は、 農業用ドローンDJI Agras MG-1シリーズに、 地上から液剤を圧送する散水ホース及び専用ノズルを装着するアタッチメントである。このシステムの導入により、農閑期には使いみちがなくなるという農業用ドローンの課題を解決するとともに、新たなビジネスチャンスを生み出す。

2. 地上のタンクから圧送される液剤を大量散布することが可能

 従来の空中散布用ドローンは液剤タンクを装備し、そのタンクに搭載した液剤を散布するため、一度に散布できる液剤の量はタンク容量に依存していた(1フライトでの散布量は10~16L)。これに対し『散水ホースアタッチメントシステム』は、地上の大容量タンクに繋がった散水ホースを通して散布するため、大量の液剤散布(1フライトで130L超程度)が可能となる。

 地上からの液剤の圧送には、農業シーンで多く利用されている動噴と高圧ホースを利用するため、農家がこのシステムを導入する際には既存の設備を活用することが可能となり、使い慣れた通常希釈倍数(1,000倍等)の農薬等を空中からの散布に使用することが容易となる。

3. 専用ノズルの搭載によりミスト粒状の変更が容易に可能

 『散水ホースアタッチメントシステム』には専用ノズルが装備されており、散布対象や用途に応じてミスト粒状を容易に変更することができる。これにより、多くの作業シーンで一つの機体とアタッチメントを活用することが可能となり、設備投資を無駄にすることがない。

同製品によりSkyFarmが提供するサービス

 SkyFarmはこのシステムを利用して、ソーラーパネルや温室ハウスの洗浄剤『Fシリーズ』との組み合わせにより、空中からのソーラーパネルや温室ハウス等の施設・設備洗浄サービスを提供する。

 また、従来からSkyFarmが強みとしてきた農業シーンにおいても、これまで対応が難しかった地上用の1,000倍希釈など、希釈倍数の高い農薬を空中から散布するサービスを提供する。さらに、昨今のウイルス感染症対策等のために空中からの消毒薬散布作業も可能となっている。

 同製品は国土交通省航空局の包括許可の取得実績があるため、いずれのサービスにおいても 臨機応変な提供が可能である。

 『散水ホースアタッチメントシステム』は、近日中に販売を開始(デリバリーは6月中旬を予定)。予価160,000円(税別)。各地にて説明会およびデモを予定している。また、今後より多くの農業用ドローンに対応するアタッチメントを提供する予定である。