2021年12月8日、BELLグループは、すさみスマートシティ推進コンソーシアムが主催した防災イベントにベル・データが参加したことを発表した。

 11月30日に行われた同イベントでは、和歌山県すさみ町の「道の駅すさみ」で防災ソリューションの展示やデモンストレーションを実施したほか、災害発生時に孤立集落へ支援物資などを輸送することを想定し、道の駅から同町里野の避難所へ食料をドローンで運ぶ実証実験を行った。

 ベル・データは備蓄管理システム「BxLink」を提供し、他の民間企業が提供するスマートフォンのコミュニケーションアプリやモバイルオーダーシステムとの在庫データ連携などのデモンストレーションを実施した。
 BxLinkは、防災備蓄品データを一元的に可視化するクラウド型のシステムで、要配慮者や地域外訪問者を含めた最適な備蓄計画立案支援のシミュレーション機能や消費期限アラート発報機能、備蓄品の入出庫管理機能を提供する。

備蓄管理システム

 すさみ町の備蓄品のデータを登録した備蓄管理システムと、コミュニケーションアプリなどを併用することで、避難所からスマートフォンのアプリを操作して道の駅へ必要な物資を要求し、それに応じて道の駅にいる防災担当職員が備蓄管理システムから利用可能な食材や食事を検索、出庫する。さらに、備蓄管理システムの情報をモバイルオーダーシステムに反映させ、避難所からスマートフォンを操作して食事を注文。注文された食事を道の駅からドローンで配送した。

 ソフトバンクが主導したドローン配送の実証実験では、「レタスおにぎり」30個を入れた発泡スチロール(総重量約5kg)を積載して海上約4kmをドローンが航行し、13分ほどで避難所に着陸。災害発生時のICT×ドローンでの物資配送の可能性を実証した。

 ベル・データは、すさみスマートシティ推進コンソーシアムの発足時より参画しており、スマートシティの実現に向けて産学金民官連携によりIoTやAIを含むICT等の先端技術を活用しながら、地域の抱える防災、観光、交通、経済、高齢化等の諸課題を解決するとともに人々の生活の質を高め、全体を最適化させながら持続的な発展が可能なまちを目指すとしている。