2020年1月22日、ドコモは、Skydioと、日本および東南アジア市場におけるSkydioのドローンを活用したソリューションの開発および販売にむけた協業検討に合意したことを発表した。

 ドコモは、これまでドローンの飛行準備から取得データの解析に至るまでワンストップのサービスを提供するプラットフォーム「docomo sky™」を中心に、国内外においてプラント設備、基地局、太陽光パネル、および鉄塔・橋梁(きょうりょう)などのインフラの点検や、災害発生時の被災状況の確認を想定したソリューションの開発に取り組んできた。

 今回協業に向けて合意したSkydioは、AIによる自律飛行(※1)技術や、障害物回避技術を搭載したドローンを開発している。この独自技術を活用し、機体に搭載した複数の専用カメラで周囲を認識することができるため、例えば複雑で高度な飛行技術が求められる橋梁点検や、屋内や狭所など非GPS環境下での点検品質向上、自律飛行技術や追尾機能を活用した警備など、さまざまな分野での活用が期待されている。

 同協業の実現により、Skydioのドローンを活用したソリューションの開発を行い、新たな事業を創出するとともにさまざまな社会的課題の解決に取り組んでいく。また、これまでドコモが国内外で実施した「docomo sky」の取り組みをさらに発展させ、日本および東南アジア市場への展開をめざしていく、としている。

 なお、Skydioのドローンを、2020年1月23日(木)、24日(金)に東京ビッグサイトで開催されるドコモのイベント「DOCOMO Open House 2020」で展示する。

※1 ドローン操縦者の限定的な介入または介入なく、事前にシステムが指定した目的に応じた飛行を行うこと。

参考:Skydioについて

概要

 Skydioは、AIによる自律飛行技術や、障害物回避技術を搭載したドローンを開発している。この独自技術を活用し、機体に搭載した複数の専用カメラで周囲を認識し安全に飛行することができるため、さまざまな産業での活用が期待されている。

Skydioのドローンに関する特長

・安全性
 上下に搭載された6つの魚眼レンズのカメラなどで周辺の状況を常に確認し、障害物を自動で回避する自律飛行が可能。GPSが補足できない環境でも安全な飛行が可能となるため、これまでのドローンでは撮影が困難だった橋梁や屋内での活用が期待される。

skydioのドローン「Skydio 2」
「Skydio 2 Dock」(※1)

・操作性
 ドローンのさらなる利用拡大に向けた課題の一つにパイロットの操作習熟が挙げられる。機体以外に特別な装置が不要で、長時間のセットアップ作業を必要とせずに飛行が可能であり、自動的に衝突を回避する機能もあるため、ドローン操作習熟に対する一つの解決策として期待される。

ドローン飛行時の衝突回避における解析イメージ

・追尾機能
 専用カメラで撮影された映像をAIで認識することで、人や自動車などを追尾可能。対象物が複数ある場合においても、それぞれを別の対象と認識できるため、例えば飛行中に追尾対象を人から自動車に変更できるなど、柔軟な運用が可能となる。

追尾機能イメージ

※1 飛行、撮影、充電などのドローンに関わる自律飛行の運用をサポートするベースステーション。