2018年3月28日(水)、ブイキューブロボティクスは、JAバンク、ABC Cooking Studio、リクルートライフスタイル、農協観光の4社が熊本県・大分県の震災復興に向けて発足した「食農グリーンツーリズム」の視点による支援を行うプロジェクトに参加し、 摘みたていちごを農園から宿泊施設にドローンで空輸することをテーマとした「ドローンを活用したいちごの空輸実証実験」を実施した。また、同日都内で行われた「異業種4社による食農グリーンツーリズム共同記者発表会」にて、ブイキューブ代表の出村氏が登壇し本実証実験に関する説明を行った。

ドローンを活用したいちごの空輸実証実験の内容

 実証実験は3月28日(水)11時30分より熊本県 木之内農園にて災害時に道路が寸断されている状況下で、農園から摘みたていちごを宿泊施設である蘇山郷(そざんきょう)にドローンで空輸するという設定で実施された。 8パックのいちごを摘んだ状態のドローンが自動離陸し、事前に設定した航路を自動飛行しながらいちごの形を崩さないまま運搬し、その後自動着陸に成功した。ドローンは約1kmの航路を7分程度の時間をかけて安定して飛行した。
 熊本の災害時には道路が寸断され、生産者がいちごや牛乳などの生鮮食品を廃棄せざるを得なかったという経緯がある中、ドローンで空輸することによって災害時にも生鮮食品を新鮮な状態で消費者に届けられることが実証された。

木之内農園にてドローンにいちごを積む様子
蘇山郷に着陸するドローン

 ブイキューブロボティクス代表の出村氏は、今回は熊本大分において食農グリーンツーリズムの観点から震災復興を支援する目的でドローンによる物資運搬実施という観点で、本プロジェクトに参加したことを明らかにした。またドローンによる物資運搬という輸送技術が確立されれば、災害時でも農産物の出荷が可能となり生産者の2次被害を抑えながら 実際に農作物を待っている人たちに届けることが出来るという、 事業者・生産者双方に大きなメリットを生み出すことが出来るとの考えを示した。そして今後も、災害時の対応や復興、地域活性化という社会課題に対して、何らかの形で生産者や一般の方が効果を実感できるような貢献をしていきたいとコメントした。