初期予約は完売。CoolFlyが2タイプの1人乗りeVTOLを展開
eVTOLから大型ドローンまで飛行制御システムの開発を得意とする中国のCoolFlyは、2種類の空飛ぶクルマを公開した。1つは1人乗りの「CoolFly eVTOL」で、8基のプロペラを備え、最高時速100km、最大35分間の飛行が可能だ。もう1つの「CoolFly Urban eVTOL」は立ったまま操縦するタイプで、4基の大型プロペラを備え、飛行性能は1人乗りモデルと同等としている。中国国内ではエンターテインメント用途での運用実績があり、会場では飛行映像が公開されていた。
価格はいずれも9万9,000ドル(約1,570万円)。5,000ドルの返金不可デポジットで予約を受け付けており、2025年および2026年納入分はすでに完売。現在の申し込み分は2027年内の納品予定となっている。会場では1人乗り機体のコクピット部分と、Urbanタイプのモデルが飛行制御システムとともに展示されていた。
発売フェーズに入った1人乗りeVTOL「S-ZERO」
中国・深圳に本社を置くYIVTOLは、都市部で利用する有人航空機の研究に注力しており、複数のeVTOLを開発している。会場で展示されていた1人乗りモデル「S-ZERO」は、4本のアームに8基のプロペラを搭載。AI制御による3つの飛行モードを備え、最高速度70km/h、最大30分、最長35kmの飛行が可能だ。
機体設計は、細い鋼管を骨組みのように組んで車体全体の強度を高めたスケルトン構造を採用し、強度を確保しながら軽量化を図っている。ペイロードは90kgあるので荷物を積み込むこともでき、都市部の移動を効率化する。
S-ZEROは、すでに中国で社会実装されている。公式サイトで注文を受け付けているが、価格は非公開。パッケージ選択や複数のカラーバリエーションが用意されている点も特徴だ。
会場では、同じ1人乗りで上位機種に位置づけられる「S-ONE」のモデルも展示されていた。飛行性能は「S-ZERO」と同等の仕様であるが、室内型のコクピットを備え、ローターを含めたトータルデザインはより洗練されている。特にプロペラはダクトファン構造を採用しており、従来の露出型プロペラに比べて安全性が10倍向上し、外部リスクを効果的に軽減するとともに、より静かな飛行を実現するという。そのほか同社では、EVヘリタイプの「Yunke AivoNex」や「Yuefei ParoFly」も開発中だ。
走って飛ぶ次世代モビリティ、RICTORが最新空飛ぶバイクを初公開
同展示会に毎年出展し、おなじみとなりつつある中国の電動バイクメーカーRICTORは、1人乗りeVTOL「CY-X4」の実機を展示。あわせて、地上走行も可能な最新のハイブリッドモーターサイクル「Skyrider X6」を初公開した。
「Skyrider X6」は、4本のアームに8基のプロペラを備えた「Skyrider X1」をベースに、アーム数を6本、プロペラを6基に変更したモデルだ。最高速度は72km/h、飛行時間は20分、航続距離は50kmとしている。発売時期は未定で、X1の販売状況を見ながら価格や投入時期を検討する方針だという。
一方、4本のアームと8基のプロペラを持つマルチローター・フライト・ポッド「CY-X4 Creativity」は、まもなく発売を開始。最高速度80km/h、最大20分の飛行が可能で、ペイロードは100kg。都市部での低高度飛行を想定した設計となっている。コクピットはフロントガラス以外に窓を持たないシンプルな構造で、座席前方にはリアルタイムでフライト情報を確認できるモニターを採用し、安全対策としてパラシュートも搭載されている。
海外では完成度が高まるeVTOL、次の焦点は価格競争とサービス化へ
2025年、大阪・関西万博ではSkyDriveをはじめ、Joby AviationやLIFT Aircraftによるデモ飛行が実施された。海外のエアモビリティは、すでに完成に近い段階にあり、社会実装のフェーズが間近に迫っている。年内に発売を予定している機体を見ると、性能やデザインはある程度収斂しつつあり、価格帯は1,000万円台前後に集中している。今後は価格競争が本格化する可能性もありそうだ。
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