ピルエットサークルとは、機体自体を縦軸として機体が回転しながら円を描く操縦テクニックのことをいう。
ピルエットサークルとは
(出所:資料をもとにせりぽよが作成)
ピルエットサークルは機体自体が回転しながら円を描く飛行テクニックである。
「ピルエット」はフランス語で「回転」という意味であるため、この意味を使い「回転しながら円を描く」と覚えておくと良い。
機体の回転とともにカメラアングルも回転しながら移動するため、被写体を中心に捉えながら周辺を旋回する、以下のような撮影にピルエットサークルは適している。
- 被写体の全方位を捉えたい場合
建物や人物など、あらゆる角度から被写体を撮影したい場合。 - 動きのある被写体を追尾したい場合
車、自転車、人などの移動する被写体を、常に正面から捉え続けながら撮影したい場合。 - 狭い空間での撮影
障害物が多い狭い屋内環境のような通常の旋回飛行が難しい場合。
なお、ドローンの操縦テクニックには「ノーズインサークル」があるが、ピルエットサークルとノーズインサークルの違いは機体の向きが固定されているか否かである。
(出所:資料をもとにせりぽよが作成)
ピルエットサークルのやり方
(出所:資料をもとにせりぽよが作成)
ピルエットサークルは難易度が高い操縦テクニックであり、初心者はまずノーズインやノーズアウトなどの基本テクニックをそつなくこなせるようにすることが重要だ。
ピルエットサークルは機体が回転している状態で機体正面方向に進みながら円を描く。機体正面方向への前進にはエレベーター操作が必要だが、円を描くように移動するにはエルロン操作も同時に行うこと。
そのため、操縦時は最低でもラダー、エルロン、エレベーターのスティック操作を同時に行う必要がある。なお、GPSを受信しない状態で飛行する際は、高度を安定させるためスロットル操作も行わなければならない。
ピルエットサークルを行う際は、各スティック操作で以下のようなコツに注意して行うと良い。
- エルロンとラダーのバランス
エルロンが大きいほど円は大きくなり、ラダーが大きいほど機体が速く回転する。この2つのバランスが取れていないと被写体に対する視点が固定さえれないため、画面中央に中心点を捉え続けられるようバランスを保つこと。 - 前進速度の維持
ピルエットサークルは常に機体正面方向に移動するため、エレベーター操作が大きいほど前進速度が速くなる。前進速度が安定していなければエルロンとラダーのバランスを取る際の難易度が上がるため、一定の速度で前進するようにエレベーターを調整する必要がある。
