山谷風とは、山岳地帯に現れる局地的な風であり、山岳の斜面に沿って山頂に昇ったり、または山麓に吹き降りるような風のことを指す。
この風は放射冷却や日射によって生じる熱のやり取りを主因として発生し、昼間は日射で暖められた空気が谷を這い上がる谷風が吹き、夜間は冷えた空気が山から降りる山風が吹く。
山谷風に共通する特徴として、昼夜で風向が変化することが挙げられる。
昼間の山谷風(谷風)とは
昼間の山谷風(谷風)は、谷から山に向かって吹く上昇気流である。これは、日中に山の斜面が太陽光で暖められることで発生する現象だ。
太陽の熱によって山の斜面が暖まると、斜面に接した空気が暖められて上昇を始める。この上昇気流が谷から山に向かって風を形成するのである。谷風は通常、午前中に始まり、午後に最も強くなる傾向がある。
昼間の山谷風(谷風)が発生している時におけるドローン飛行時の注意点は以下の通りだ。
・ 谷風は午後に最も強くなるため、山岳地帯でのドローン飛行は午前中が適している
・ 谷風が強い場合、ドローンの制御が難しくなることがあるため、風速に注意が必要
・ 谷風による上昇気流が強く、ドローンが予期せぬ高度上昇を起こす可能性がある
・ 山の斜面に沿って風が吹くため、ドローンが山側に流される可能性がある
・ 谷間では風の方向や強さが急激に変化する可能性があるため、常に注意が必要
夜間の山谷風(山風)とは
夜間の山谷風(山風)は、山から谷に向かって吹く下降気流である。これは、夜間に山の斜面が冷却されることで発生する現象だ。
日没後、山の斜面は谷よりも早く冷える。冷えた空気は重くなり、重力の影響で斜面を下降し始める。この下降気流が山から谷に向かって風を形成するのである。山風は通常、日没後に始まり、夜間を通じて続く傾向がある。
夜間の山谷風(山風)が発生している時におけるドローン飛行時の注意点は以下の通りだ。
・ 山風は夜間を通じて吹くため、夜間の山岳地帯でのドローン飛行では風向きに注意が必要
・ 山風による下降気流が強く、ドローンが予期せぬ高度低下を起こす可能性がある
・ 谷底に向かって風が吹くため、ドローンが谷側に流される可能性がある
