包括申請とは、ドローンを継続的に飛行させる場合に、飛行期間を1年以内、飛行範囲を日本全国として申請する方法である。同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合や、継続的に飛行を行う場合に利用可能だ。
包括申請では、飛行経路を特定せずに申請することが可能であり、飛行期間は原則3か月(最長1年間)とされている。
包括申請の種類
包括申請は、「期間包括申請」と「飛行経路包括申請」の2種類に分類される。一般的に使われる包括申請は「飛行経路包括申請」の意味で使われることが多い。
期間包括申請
期間包括申請とは、一定期間内に同じ場所で繰り返しドローンを飛ばすことができる申請方法であり、天候やその日の状況によりドローンを飛ばす日が変更となる場合などに適している。飛行可能な期間は、最長1年間までと決められている。
なお、飛行経路を特定する飛行において複数の場所で飛行を行う時は、1回の申請につき5つまで地図を作成可能だ。
飛行経路包括申請
飛行経路包括申請とは、複数の場所でドローンを飛ばす場合に必要となる申請方法であり、複数の場所における飛行の許可申請を1度にまとめて実施可能だ。飛行経路包括申請を利用して飛行する場合は、航空局標準マニュアル02に従った安全体制を設ける必要がある。
以降、「包括申請」は飛行経路包括申請のことを指す。
包括申請の対象となる飛行
包括申請の対象となる飛行内容としては、DID上空における目視外飛行や30m未満での飛行、夜間飛行、目視外飛行、人または物件から30m以上の距離が確保できない飛行などがある。
包括申請を取得していても実施できない飛行
包括申請は運航リスクが少ない飛行を対象としているため、事前に場所や日時を特定して実施すべき飛行内容は包括申請を取得していても実行できない。
そのため、以下のような飛行を実施する場合は個別申請を行う必要がある。
飛行の経路を特定する必要がある飛行
・ 空港等周辺における飛行
・ 地表または水面から150m以上の高さの空域における飛行
・ 人または家屋の密集している地域の上空における夜間飛行
・ 夜間における目視外飛行
・ 補助者を配置しない目視外飛行
・ 趣味目的での飛行
・ 研究開発目的での飛行
飛行の経路および日時を特定する必要がある飛行
・ 人または家屋の密集している地域の上空で夜間における目視外飛行
・ 催し場所の上空における飛行