ドローンにおけるジオフェンス機能とは
(出所:資料をもとにせりぽよが作成)
ジオフェンス機能は、ドローンの飛行エリアを仮想的に制限する境界線を引き、その範囲内でのみドローンが飛行可能となるフェールセーフ機能のひとつだ。
フェールセーフ機能はGPSなどの位置情報技術を利用してドローンの位置をリアルタイムで把握し、設定された範囲内で飛行を維持する。
ジオフェンス機能を活用するメリットとしては、以下のようなものがある。
- 安全性の向上
ドローンが設定された範囲内でのみ飛行するため、事故や紛失のリスクが減少する。例えばDJI機の初心者モードでは、高度30m、距離30mの範囲内でのみ飛行が可能であり、初心者パイロットが誤ってドローンを制御不能にするリスクを減らし、安全に飛行訓練を実施可能だ。 - 法規制の遵守
ジオフェンスは、飛行禁止区域や制限区域への侵入を防止し、法律を遵守するための重要な機能だ。DJIのGEOシステムでは、空港や電力施設などのセキュリティ上懸念のあるインフラ施設周辺に独自の飛行禁止空域を設定し、これらの空域への不適切な侵入を自動的に防げる。 - 初心者のサポート
ジオフェンス機能は、ドローンの飛行訓練にも活用可能だ。安全な環境での練習が可能となり、10時間の飛行実績がない場合でもこの機能を活用した安全対策を示すことで、許可承認を得やすくなる。
ただし、ジオフェンス機能を利用する際は以下のような点に注意しなければならない。
- GPS依存
ジオフェンスはGPS信号に依存しているため、屋内やGPS信号が届かない場所では機能しないことが多い。 - 完全な防止は不可能
ジオフェンスは100%の安全を保証するものではなく、制御不能な状況ではドローンがジオフェンスの範囲外に飛び出す可能性がある。
ジオフェンス機能とGPSの違いや関係
ジオフェンス機能はGPSを利用してドローンの位置を特定し、設定された範囲内での飛行に制限する。GPSは位置情報を提供する技術であり、ジオフェンスはその位置情報を基に飛行エリアを制限する仕組みだ。ジオフェンス機能とGPSはまったく別物の技術であり、ジオフェンス機能はGPS信号が届かない環境では使用できない。
