2026年6月15日、Terra Drone(以下、テラドローン)は、ウクライナのWinnyLab(以下、ウィニーラボ)を連結子会社とすることを発表した。同社が現地で培ってきた固定翼型迎撃ドローンに関する開発力と事業基盤を活用し、防衛事業におけるグローバル展開を迅速かつ機動的に推進していく。

 なおテラドローンは、近距離・即応型迎撃ドローン「Terra A1」を展開するウクライナの迎撃ドローン企業「アメージング・ドローン」の連結子会社化についても同日付で発表している。

写真:握手を交わす2人

 ウクライナのディフェンステック企業であるウィニーラボは、長距離無人機をはじめ多様な空中脅威への対処を目的とした固定翼型迎撃ドローンを現地で開発・検証してきた。ウクライナの厳しい運用環境下で求められる広域対応力や長時間飛行、高速性を重視した製品開発に取り組んでいる。

 テラドローンは防衛事業戦略の一環として、同社と資本業務契約を締結の上、戦略的出資を行い、固定翼型迎撃ドローン「Terra A2」に関する実用性や市場性検証、事業展開に向けた協議を進めてきた。2026年5月にはウクライナの実戦環境においてTerra A2の運用を開始し、広域防空向け固定翼迎撃ドローンとしての実用性を検証している。

 テラドローンは、対ドローン防衛領域において競争力を強化するには、現地の運用環境に即した製品改善サイクルと、グローバル市場での事業展開力が重要であると判断。ウィニーラボとの連携をより強固なものにするため子会社化を決定し、グループとして防衛事業を推進する。

 同日付で発表したTerra Droneグループの欧州拠点であるエストニアの「Terra Defense Europe」がウィニーラボの持分50%を取得して筆頭株主になるとともに、過半数の取締役を派遣する支配体制を構築した。

 固定翼型迎撃ドローンTerra A2は、最大時速312kmの高速飛行、75kmの広域カバー能力、40分以上の飛行持続時間を実現。レーダーシステムとの連携により、広域監視や目標検知、追尾、迎撃までを一体で行う固定翼型迎撃プラットフォームとして、広域防空レイヤーの構築への貢献を目指している。

 今回の子会社化は、防衛事業における事業基盤の強化とグローバル展開の加速化を目的としている。今後グループとしての連携体制を強化し、テラドローンのグローバルネットワークと、ウィニーラボが現地で培ってきた固定翼型迎撃ドローンに関する開発力・事業基盤を組み合わせることで、防衛事業における中長期的な成長機会の創出を目指す。

 また、今回の子会社化により防衛事業における製品ポートフォリオ強化を加速化。テラドローンは、近距離対応を担う迎撃ドローンTerra A1と、広域対応を担う固定翼型機体Terra A2を一体的に取り扱い、多様化する空中脅威への対応を目指す「多層型防衛」ソリューションの早期実現を進める方針だ。欧州、米国、中東を含む各地域において、各国・地域の制度や市場環境を踏まえながら対ドローン防衛市場への展開を推進していく。

取り組み概要

 今回の子会社化によりTerra A2の事業基盤を強化し、防衛事業における製品ポートフォリオの拡充と提案力の強化を図る。

  • ウィニーラボをグループ企業として統合
     今回の連結子会社化により、ウィニーラボをテラドローングループの一員として位置づけ、防衛事業における意思決定、事業開発、グローバル展開に向けた体制整備を機動的に進めていく。
  • 現地における製品改善・事業展開の支援
     対ドローン防衛領域では現地の運用環境に即した製品改善サイクルが、製品競争力を左右する重要な要素となる。ウィニーラボが現地で進める製品改善の取り組みを、テラドローングループのグローバルネットワークを活用して支援することで、Terra A2を用いた防衛事業の競争力強化を図る。