2024年6月24日、三井E&Sとゼンリンデータコムは、港湾クレーンやプラント、インフラなどの設備点検・巡視に対して、ドローンが飛行から撮影まで自動で行うよう飛行ファイルを生成するドローン自動飛行ルート生成アプリケーション「ドローンスナップ」の販売を開始したことを発表した。

 ドローンスナップは、点検対象物の3DモデルをPCアプリケーションに読み込み、デスクトップ上で点検の際に必要な解像度や画角で撮影設定すると、その設定情報を飛行ファイルとして出力することができる。この飛行ファイルをドローンに読み込むことで、設定した通りの写真撮影を自動で実施。誰でも手軽で高品質に、ドローンを用いた設備点検や巡視が可能となる。

 両社は、2023年6月にドローンスナップの原型となるプロトタイプのアプリケーションを発表。その後、遊園地や橋梁、プラントなどで実証を重ねてきた。また、連携可能なドローンの対応機種を拡大した。

ドローンスナップアプリ画面(右下のウインドウは撮影予定画像)

 2023年末、レゾナック大分コンビナートでプラントの3Dデータ構築とドローンスナップを活用した設備点検の技術実証を実施。最初に写真測量で設備全体の3Dモデルを作成した上で、そのモデルをドローンスナップに読み込んで設定し、ドローンの自動飛行・自動撮影を行った。ドローンは防爆エリアを避けた飛行ルート通りに正確に飛行して予定画像通りの撮影を行った。

予定画像(3Dモデル)と、ドローンでの撮影結果画像

各社役割

三井E&S
「ドローンスナップ」アプリケーションの開発と保守
「ドローンスナップ」と連携して利用可能なクラウドサービス「ドローンスナップクラウド」の開発
主に港湾クレーン分野と製鉄分野を中心とした営業展開とサポート

ゼンリンデータコム
「ドローンスナップ」アプリケーションの企画および技術支援
主に港湾クレーン分野と製鉄分野以外の「ドローンスナップ」の導入に関する営業展開とサポート
ドローンスナップの販売代理店の募集に関わる業務


▼三井E&S「ドローンスナップ」
https://www.mes.co.jp/business/crane/dronesnap.html