2024年7月10日、ミラテクドローンは、同社が参加した水道技術研究センターの「水道施設の新たな点検手法等に関する研究(Aqua-Bridgeプロジェクト)」の報告書が、同センターのホームページで公開されたことを発表した。

 2021年10月に和歌山市で発生した水管橋崩落事故により、水道施設の老朽化や維持管理の課題が顕在化した。事故を未然に防ぐため、各水道事業体は各種水道施設の点検を行う必要がある一方、作業時間や人員の問題から作業の効率化が求められている。

 同センターは効率化の一環として、ドローンやICT等の新技術を活用した点検手法の実用性や課題点を検証するプロジェクトを立ち上げたほか、点検手法の事例集を作成している。

 同プロジェクトは、主に水管橋を対象としている。水管橋点検は、目視点検が困難な箇所があることや、従来の点検手法の経費や安全面に課題がある。また、点検箇所を熟知している職員であっても全てを把握するのが困難であるほか、災害時に迅速に稼働できる体制を確立する必要性がある。

 同プロジェクトの目的は、ドローンなどの新技術を活用した点検手法の実用性や課題の検証を行い、検証結果を報告書として整理し、情報を共有すること。現場での技術の適用方法を把握し、今後の技術開発に資することを目指す。また、水道事業体が新技術を効率的に活用できるような事例集を作成する。

逆三角トラス補剛形式(第1回実証実験)
ローゼ補剛形式(第2回実証実験)
報告書の抜粋(ミラテクドローンの参加箇所)
左:ドローンとその奥に写る水管橋、右:ドローンを手に持つ操縦者
Aqua-Bridgeプロジェクト 水管橋点検実証実験の様子

▼水道技術研究センター:水道施設の新たな点検手法等に関する研究 (Aqua-Bridge プロジェクト) の成果
https://www.jwrc-net.or.jp/research-development/aqua-bridge/deliverable.html