2022年3月10日、スマートロボティクスは、殺菌灯搭載ロボット「SR-UVC」モデルCの販売を開始した。専用タブレットをワンクリックするだけで、ロボット本体のセンサーが自己位置と走行路を検出して自律走行する。除菌作業をロボットが行うことで、医療従事者や院内清掃スタッフの感染リスク・心理的負担を軽減する。

 2020年5月に発売した従来モデルは遠隔操作方式で、国内の150~1,200病床規模の医療機関を中心に約50台の導入実績がある。すでに導入している医療機関から自律走行の導入も検討したいという希望が寄せられ、開発を進めてきたという。

 同ロボットはUV-C 254nm波長の紫外線を360度方向と床面に照射して、除菌作業を行う。レーザーセンサーによる障害物検知、三次元カメラによる空間障害物検知、安定走行振動吸収サスペンションを新たに搭載している。大きさは縦40cm、横50cm、高さ1m68cm、重量は55kg。

 医療機器だけでなく、天井や壁、床、リネン類やカーテンにも照射できるため、導入病院の聞き取り調査では除菌にかかる時間が約70%減り、人件費換算で500床の場合 年約500万円、1,000床の場合は年約1,000万円削減されるというシミュレーション結果を得たという。

 人を検知した場合は、すぐに照射を止めるAI人影検知機能などの安全性も確保している。医療機関ではロボット活用が進んでいないため、販売に当たってはオンライン製品説明申し込みや体験デモ申し込みを設けるとしている。

人検出OFF(照射可能)
人を検出した場合