2021年1月27日、センシンロボティクスは、狭小部点検サービス「SENSYN EXPLORER(センシンエクスプローラー)」の提供を開始したことを発表した。

 少子高齢化やインフラの老朽化を背景に、点検分野におけるドローン活用のニーズは年々高まっている。中でも煙突・タンク・配管内部、配管路等の狭所空間は人の立ち入りが難しいため小型点検用ドローンの需要が高く、ソリューションの実現は喫緊の課題とされてきた。
 「SENSYN EXPLORER」は、顧客のニーズに合わせて点検対象に最適なアプローチを行い画像・動画を取得、アウトプットを行うサービスである。独自のデバイスも含め適材適所の機種選択を行うことで、従来の足場を組み立てる作業を軽減、高所作業時の事故リスクもなく、工期とコストを大幅に圧縮することが可能になる。取得データの活用においても、サマリ報告のほか、3Dモデル、オルソ画像といったアウトプットの提供、データをクラウド管理・共有することもできる。
 同社は今回のサービス提供にあたり、石油プラントや製鉄所など複数の施設内の暗所・高所・狭所空間で実証を行い、その有用性を確認している。

(左)撮影した静止画・動画を対象施設の画像/図面/3Dモデルに紐づけてクラウド上で管理、(右)画像にマーキングやコメントを記載して共有

利用シーン

1. 煙突・タンクなど高所の目視点検代替
 足場設置費用の大幅なコスト削減

2. パイプ・ダクト・通気口など狭所閉鎖空間の目視点検代替
 一般的なダクト(内径50cm)であれば途中に障害物があっても飛行可能。垂直方向上下に延びている場合でも飛行することで撮影可能。

3. 狭所空間全般の目視点検代替
 集合管や天井部分など、点検時には足場が必要な場所での目視点検代替。

サービス内容

 計画/管理からサマリ報告納品までを行うフルパッケージ、撮影を行いその場でデータを渡す素材提供プランなど、顧客の活用方法に合わせて柔軟に対応する。


 センシンロボティクスでは、点検内容・対象に合わせたサービスを一気通貫で提供している。自社開発機体も含め多数の機種を用意し、マルチベンダー体制で運用している。顧客課題に応じたベストな組合せを実現することで、これまで容易にはできなかった「狭小部の点検」を実現可能にした。将来的にはドローン以外のロボット活用も行い、屋内の設備巡回など、幅広い利用シーンにおける点検の実現を目指す。

狭小部点検サービス『SENSYN EXPLORER(センシンエクスプローラー)』