2019年9月26日、ミライト・テクノロジーズは、2019年10月1日より、ドローンを活用した「広域運用サービス」の機能を拡充させ、主に通信設備など社会インフラの保守点検業務の効率化を実現する新たなサービスの提供を開始することを発表した。

 ミライト・テクノロジーズの「ドローン広域運用サービス」を拡充させるために採用したソリューション(機能)は、NTTコムウェアが提供する「ドロポ®」(※1)と「KnowledgeMap® 4D」(※2)、画像認識AI「Deeptector®」(※3)。「ドロポ®」はドローンやパイロット、撮影データ等、ドローンを導入・活用する際に必要となる情報を一元管理する製品。「KnowledgeMap® 4D」は、ドローン等による撮影画像を元に3Dモデルを構築し、デジタル空間上での直感的な目視点検・診断・記録を実現するソリューション、「Deeptector®」は、不具合画像を教師データとして繰り返し学習させることにより、不具合箇所を自動検知・解析するソリューションである。

 ミライト・テクノロジーズでは、ドローン事業部を開設した2017年以降、ドローン機体とパイロットを提供する「ドローン広域運用サービス」(※4)のニーズが年々高まっており、すでに400以上のフライトを実施してきた。その中でも、通信キャリアの設備や、大規模建物の点検業務の依頼が多く、従来方法での点検が困難であった箇所にドローンを使った点検を実施しているが、下記のような運営上の課題があった。

1. 様々な機体の運用、パイロット派遣、許可申請、進捗管理など多様な業務運営に稼働を要する。

2. 撮影した画像から設備等の不良箇所を見つける作業に膨大な稼働を要する。

3. 画像上で発見した不良箇所を記録や蓄積、前回撮影との差分の解析に稼働を要する。

 そこで同社では、約1年前よりNTTコムウェアの開発製品である「ドロポ®」、「KnowledgeMap® 4D」、「Deeptector®」を自社業務で試用してきた。その結果、これらの機能を広域運用サービスに加えることで、これまでの課題が改善し、同社サービスの品質向上につながることを確認したため、今回採用することとした。

 また、NTTコムウェアが開発中の「KnowledgeMap® XR」商品化検討においては、ミライト・テクノロジーズのパイロットが試作品評価に参画し、製品の実用化に協力している。



※1 「ドロポ®」
 ドローンやパイロット、フライトや撮影データの管理など、業務にドローンを導入する場合に必要となる計画や管理といった附帯業務を支援し、ドローンを活用した業務効率化を実現するソフトウェア。
「ドロポ」は、NTTコムウェアの登録商標。

※2 「KnowledgeMap®」
 SfM(Structure from Motion)技術により、撮影した写真から3Dモデルを生成し、点検対象の劣化状況を写真と3Dモデルで直感的に把握、管理するソフトウェア。
「KnowledgeMap」は、NTTコムウェアの登録商標。

※3 「Deeptector®」
 NTTコムウェアが提供する画像認識AIサービス。
「Deeptector」は、NTTコムウェアの登録商標。

※4 「ドローン広域運用サービス」
 ミライト・テクノロジーズでは、2017年よりドローン事業部を発足させ、ドローンパイロット育成サービスや運航サービスを展開しており、さらにJUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)認定パイロットの自社育成も進め、自社リソースと全国各地の通信建設会社を中心としたパートナー企業との協業により、42拠点、110名以上のパイロットを揃えた広域運用サービスの体制を実現した。さらに、機体提供やメンテナンスサービスも自社で行うことで、国内のあらゆる場所において測量や建設工事だけでなく、設備点検、災害復旧、農業、観光等、様々な分野のドローンサービスを様々な側面からサポートすることが可能となり、すでに400以上の受託フライトを実施している。


▼「ドロポ®」「KnowledgeMap®」の詳細情報(NTTコムウェア)
https://www.nttcom.co.jp/news/pr18112204.html

▼「Deeptector®」の詳細情報(NTTコムウェア)
https://sc.nttcom.co.jp/ai/deeptector