2019年9月2日、トッパン・フォームズとブルーイノベーションは、ドローンやロボット、RFID、画像認識技術を活用した倉庫内棚卸作業のオートメーション化ソリューションの開発・展開に関する協業について合意したことを発表した。
 両社は協業の第一弾として、ドローンで RFID タグを読み取ることで倉庫内棚卸作業を省力化する仕組みの実証実験サービスを今秋から提供開始する。両社は同サービスの提供を通じて、倉庫内棚卸作業のオートメーション化における運用現場での課題抽出やサービスの高度化へとつなげていくとしている。

 現在、物流業界・倉庫業界では人手不足が顕在化している。倉庫での棚卸作業は、人手で行われているが、棚卸しをはじめとした各種業務の自動化・効率化への要請は高まっている。また、大型倉庫の場合、作業員がリフトに乗り 10 メートル前後の高所の棚卸しをすることもあり、労働安全衛生の面からも改善が求められている。
 トッパンフォームズは、「RFID」を中心に利用用途に応じた IC タグなどの媒体、システムをトータルで提供可能な IoT ソリューションを強みとしている。
 一方でブルーイノベーションは、“One Command Full Mission”をテーマに、複数のドローンを毎回複雑な設定や操作をすることなく、一つの指示で自動的に業務を達成することが可能な「Blue Earth Platform (BEP)」※1 と、BEP のサブシステムである独自の自己位置推定技術※1 による正確な屋内自動飛行を強みとしている。屋内のソリューションについては、本年 6 月、最小限のカスタマイズで素早くソリューション開発可能なインドアフライトプラットフォーム「BI AMY(エイミー)」を開発した。センサーでマーカーを検知し自己位置推定技術±1cm の精度で、施設にマーカーを貼るだけで簡単にセッティングが可能、自由に屋内のソリューションを開発可能、ゲーム感覚の親しみやすいユーザインタフェースで操作可能、これまでと一線を画した斬新なデザインのドローンで構成されている。

 トッパンフォームズとブルーイノベーション両社の強みを融合し、RFID タグの読み取りが可能なドローンとロボットを連携させた倉庫内棚卸作業のオートメーション化ソリューションを開発・展開することで、顧客の課題解決、さらには社会課題の解決へと貢献していく、としている。※2

※1 BEP (Blue Earth Platform):ブルーイノベーションでは、「ドローンによるオートメーション化社会」実現のために、ドローンの属性情報、各種センサーから得られるデータを一元的に統合管理し、AI、ブロックチェーンを活用した最適業務が遂行できる基盤プラットフォームである BEP (Blue Earth Platform) の開発に取り組んでいる。BEP は情報統合管理システム、サーバー通信システム、自己位置推定システム、操縦システムの 4 つのサブシステムで構成され、そのうちの自己位置推定システムにより、正確な屋内自動飛行を可能にしている。(https://www.blue-i.co.jp/advantage/bep/

※2 実証実験サービスで確認する内容は、以下の通り。