2019年7月16日、積水ハウスは、定期点検時にドローンと床下点検ロボット、小屋裏点検ロボットカメラで高精細画像を撮影し、クラウド経由でオフィスサポートデスクに待機している専門スタッフが速やかに不具合判定を行う戸建住宅の新たな点検システム「スマートインスペクション*1」を、2019年8月1日より全国29事業所のカスタマーズセンターで順次開始することを発表した。

・先進技術の導入で、常に高い品質の安定したアフターサービスを実現
・顧客の負担を軽減(点検時間短縮、室内の汚れ・傷の回避など)
・高所や床下での作業を減らし、人手不足・高齢化など建設業界の課題を解決

 「スマートインスペクション」は、同社が実施している戸建住宅の定期点検のうち、10年ごとの定期点検に導入する。ドローンと床下点検ロボット、小屋裏点検ロボットカメラを使用することにより、今までの機材では撮影することができなかった屋根上面など、10項目の点検のすべてにおいて高精細な画像が撮影できる。これらの画像データを速やかにクラウド経由で事務所のサポートデスクに共有して、ベテランの専門スタッフが判定を行うことで、これまで以上に高品質で安定した点検を実現する。

 さらに、従来は2人で約2時間、のべ約4時間かかっていた点検時間を、1人で約1時間45分へと半分以下に短縮できる。顧客邸に滞在する時間が短くなるとともに、点検が集中する日でもより多くの顧客に対応することが可能となる。従来は点検スタッフが床下や小屋裏などに直接入って点検をしており、脚立などの道具を室内へ持ち込む必要があったが、同システム導入により室内の汚れや傷を回避することもできる。

 また、機器はスマートフォンやタブレットなどで容易に遠隔操作できるため、危険を伴う高所や床下での作業が不要となる。このように労働環境の向上を図り、高齢者や女性などの活躍機会を広げることで、人手不足や高齢化などの建設業界の課題の解決にもつなげるという。

 同社はこれからも、顧客へ高品質なアフターサービスを提供することで、顧客満足度のさらなる向上に努める、としている。

*1「スマートインスペクション」は積水ハウスの商標(出願中)

使用機器一覧