2019年7月12日、CFD販売は、代理店を務める CHASING社の水中ドローン「GLADIUS MINI」を使用した、ダム点検の実証試験を行ったことを発表した。

 CFD販売は、2019年5月に水中ドローン「GLADIUS MINI」による造船所での実証試験を国内造船会社の協力にて実施。造船所のドックに船が入っている状態で、船底や、ドック付近の海底の様子などを「GLADIUS MINI」を使って点検・測定し、水中ドローンを使った水中点検の実用性について確認した。

「GLADIUS MINI」は、5基のスラスターを搭載することで水中での繊細な操作が可能となっており、船底やスクリューなどに近づき、水上からの操作で点検を行うことができた。また4Kカメラによって、鮮明な映像が撮影できた。

 水中点検は、潜水士による調査を依頼する必要があったが、潜水深度と潜水時間に制限があり、また、安全性の問題からも調査できない箇所があった。このような課題に対して、目視による作業であれば、水中ドローンを使用することでコストを抑えつつ、潜水士が潜水できない危険箇所においても調査が可能である。

 今回使用した「GLADIUS MINI」は作業員1名で持ち運び・操縦が可能な小型筐体となっており、低コストで手軽に、かつ安全に点検を行うことができる。

実証試験内容
・造船所のドック付近の海底の点検
・船底の点検
・スクリューや舵の点検
・海底から船底までの間隔(浮上間隔)の測定

成果
・造船所ボール式進水装置がドック付近の海底に散乱していることを確認
・定期点検や清掃前のチェック作業を行うことができた
・新造船の入水後スクリュー稼働状況を確認
・船と海底の浮上間隔測定を行うことができた

GLADIUSMINI 造船業実用例(海中点検)