2019年7月12日、A.L.I. Technologies(以下、A.L.I.)は、各種産業用ソリューション向けドローンの自社開発を手掛ける自律制御システム研究所(以下、ACSL)と、ドローン操縦領域における育成プログラムについて連携を開始したことを発表した。

連携の背景

 我が国では、インフラ老朽化と少子高齢化による人手不足などの深刻な社会課題を背景に、産業用途におけるドローンの社会実装の期待が高まっており、多様な産業用ドローンが開発されている。

 他方で、産業用途におけるドローン操縦は、卓越したドローン操縦スキルだけでなく、集中力や強い精神力、高度な社会性やコミュニケーション力などが求められており、こうしたクオリティを満たすパイロットの不足が社会実装のボトルネックにもなっている。
こうした中、両社は、産業用途に特化したドローンパイロットの育成プログラムの構築について連携し、上記の社会課題を一気に解消するための取組みを開始する。

 ACSLは、国内初のドローン業界上場会社として、高い自律技術に裏付けされた画期的なドローンにより多様な領域での自動化・無人化を推進している。また、開発に必要不可欠なドローン操縦士として積極的な採用強化も実施しており、自動化無人化後にも必要な安全管理責任者としてドローン操縦士の活用を考えている。

 他方、A.L.I.は、技術開発だけでなく、ドローン操縦士の全国ネットワークや、要求安全水準の高い鉄道施設などの飛行運用マニュアル策定などのドローンオペレーションノウハウを有し、点検、農業センシングなど様々なソリューションを全国で展開している。また、操縦士の独自認定資格の構築や、ドローンスクールの立上げ支援 / 国際ドローンレースの運営に取り組むなど、多様なシーンでのドローン操縦の実績を有している。

これからの展望

 今回の取組みで、両社において、こうした強みを持ちより、産業用途のドローンパイロットが、より安全かつ効率的に操縦できるプログラムを開発し、ドローンパイロットの産業を創出していく。同取組みにより、ACSLの機体開発の促進及び A.L.I.のドローン操縦士ネットワーク並びにソリューション強化にもつながると見込んでいる。

 今後も、ACSLの画期的なドローンと、A.L.I.の優れたドローンオペレーションを組み合わせ、両社でドローンの社会実装を加速化していく、としている。