ニワカソフトは、DJIが運営するRoboMaster委員会(中国・深圳市)と、2019年6月26日、若手エンジニア育成を開催趣旨とする次世代ロボットコンテスト「RoboMaster(ロボマスター)」の日本地区戦開催に向けて業務提携し、共同でRoboMaster日本委員会を設立した。

RoboMaster日本委員会ロゴ
RoboMaster委員会×ニワカソフト

RoboMasterとは

 RoboMasterは、「エンジニアをヒーローに」というコンセプトのもとに、RoboMaster委員会が主催し、最新の工学技術、ゲーム性、エンターテイメント性が1つになった、次世代ロボットコンテストである。ロボティクスやメカトロニクス、サイエンスを学ぶ学生エンジニア(主に大学生)達が世界中から参加し、チーム単位で競い合う。若手エンジニアの間で人気を博すとともに、そのゲーム性に加えて、会場での音響など臨場感あふれる演出により、誰もが楽しめるエンターテイメント性の高いロボットコンテストである。

2018年会場:深圳体育中心

 2018年のコンテストには、中国をはじめ、アメリカ、カナダ、ドイツ、日本、シンガポール、香港、マカオなど、世界中から200チーム、約10,000人の学生エンジニアが参加し、32チームが熱戦を繰り広げた決勝ラウンドは、Twitch.tvで世界に同時配信され、30ヶ国から990,000人を超える視聴者が観戦した。

 学生は歩兵ロボット、ヒーローロボット、哨兵ロボット、空中ロボット、エンジニアロボットの5種類のロボットを製作し、障害物が設置されたフィールドで戦う。使われる技術は多岐に渡り、画像認識、自動運転、ディープラーニング、ネットワーク通信、ドローンなど、最先端のロボット工学技術を駆使したロボットが開発されている。

世界一を目指して最先端技術を学ぶ

提携の背景

 RoboMasterは多くの国でも人気が高まり、世界進出をし始めている。その海外展開の重要地点として日本が選ばれ、日本から唯一参加しているニワカソフトが提携先として選定された。ニワカソフトは、「FUKUOKA NIWAKA」チームを運営・育成し、2018年に選手として日本から初参加。初参戦ながらベスト16位と健闘し、短期間で強いチームを育成した能力が評価され、今後も日本の強いチームを輩出することが期待されている。

初参戦で大健闘 FUKUOKA NIWAKAチーム
優秀な若手エンジニアが集合

 また、教員の働き方改革や、予算不足、設備や技術力の不足により、高度な技術が必要なロボットコンテストに向けた学習環境を現在の教育現場で用意することは簡単ではない。先端技術を競い合うRoboMasterを通じて、学びたいのに学べない学生たちが活躍できる場を準備し、世界の第一線で活躍できる若手エンジニアの育成を目指す。

提携内容の概要

 日本委員会では、2020年に開催される「RoboMaster2020」への出場枠をかけて、日本の地区戦を開催する。また、開催に向けて以下の内容を実施する。

 ・日本地区戦開催および関連イベントの企画、運営
 ・日本委員会コミュニティサイトの企画・運営
 ・スポンサー企業の募集
 ・選手の強化・育成
 ・勉強会、セミナー等、技術力向上のためのイベント
 ・選手およびサポート企業との交流事業
 ・日中若手エンジニアの技術交流サポート

 今後は、2019年8月末にサマーキャンプ(北九州市)、2019年11月末にウィンターキャンプ(未定)、2020年3月日本地区戦(北九州市)を実施予定。また、2019年9月には中国の深圳市・広州市で若手エンジニアが同じテーマで交流する「日中若手エンジニア交流ツアー」も実施する予定だ。

 また、日本委員会ではチームスポンサーを募集する学生の支援や、日本地区戦の大会スポンサーの募集活動も行う。

エンジニアファーストの視点で人材の育成・交流