2019年6月26日、エアロネクストは、中国・深圳清華大学研究院 (以下RITS)の外郭団体で、主にテクノロジー企業を支援するLeaguer GroupCo.,Ltd. (以下Leaguer)と、エアロネクスト同社の中国における事業展開に 対する戦略的サポートの提供に関する MOU を締結したことを発表した。今後両社で進めるプロジェクトにあたっては、中国におけるUAVの研究開発、技術開発およびマネジメントに豊富な 経験と実績、広いエンジニアのネットワークを有するLeaguerの国際事業部総経理Zheng Xiang氏が責任者となる。

 同社は、UAV(無人航空機)やマルチコプターの機体フレームのあるべき姿を実現すべく、機体の構造を本的に見直し、独自の重心制御技術4D GRAVITY®を開発。この独自の4D GRAVITY®をUAVの標準技術にするために強固な特許ポートフォリオを構築し、4D GRAVITY® テクノロジーライセンスビジネスのグローバル展開を推進している。2019年5月には、深圳市にあらたに現地法人「天次科技((深限公司 (英文名 Aeronext®ShenzhenLtd.)」を設立し、中国市場での4DGRAVITY® テクノロジーライセンスビジネス推進の一歩を踏み出した。

中国展開の背景

 この中国における展開において大きなターニングポイントとなったのが、2018昨年 11 月に深圳で行われた深圳国 際ピッチ大会「Nanshan“Entrepreneurship Star”Contest 2018」でエアロネクストが総合第3位と知的財 産賞をダブル受賞したことである。この、 2008年から始まったスタートアップ企業を対象とした国際的なピッチコン テスト「Nanshan“Entrepreneurship Star”Contest」の、渋谷での国内予選大会で主催者であった、RITSとLeaguer、そして同大会の主催者である深圳市南山区人民政府、さらには深圳市ドローン産業協会より支援を受け、中国におけるビジネス展開の可能性を探ってきたという。また、エアロネクストが優勝した国内予選大会「Nanshan“Entrepreneurship Star”Contest 2018 Shibuya」の 協力企業の一つであったみずほ銀行より、同大会への準備から現地法人の設立に至るまで協力を得た。

 1999 年に設立されたLeaguerは、中国国内トップ校である清華大学と深圳市政府が共同設立したRITSの傘下企業で、中国で最も早期のテクノロジーイノベーションサービス機関の一つである。主に技術の産業化、産業パークの運営、投資業務を行い、テクノロジーイノベーションを生み出す取り組みを推進、支援する団体で、設立以来、イノベ ーションリソースや資金調達の機会提供や起業、事業のスケールアップ支援など、多くのテクノロジー企業をサポートしてきた。

今後の展望

 今回、中国においてテクノロジーイノベーションの取り組みを積極的にサポートする Leaguerと提携することは、エアロネクストの掲げるビジョン「ドローン前提社会の実現」と「新しい空域の経済化」の実現と、産業ドローンの社会実装化に向けた、大きな原動力となることを期待している、という。